猫の腹水の原因や症状、検査や治療法について!抜くリスクなど!

お腹が大きい?膨れてる?

猫はもともと下腹の部分がたるんで
いる(ルーズスキン)ため、お腹が出て
るように見えることも多いですね。

 

また、実際に肥満気味の子は
脂肪がたっぷりでお腹がでっぷりと
してる子もいます。

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そのため、気付きにくかったり、
発見が遅れることも多いのが猫の
『腹水』です。

 

腹水は、お腹の中(腹腔)に水が溜まった
状態ですが、もともとお腹の中には腸が
スムーズに動くために少量の腹水は存在
しています。

 

この腹水が、異常に多量に蓄積し、
レントゲンや超音波などの検査で見える
ようになった状態を『腹水貯留』と言い、
何らかの病気が原因となり、発症します。

 

こちらでは、猫の腹水の原因や症状、
検査や治療法などについてまとめて
みましたので参考にしてください。

 

<猫の腹水貯留について>

 

腹水は腹膜で産生され、同じく腹膜や
血管で吸収され、バランスを保って
一定量に調節されていますが、何らかの
疾患の影響で、「腹水が過剰に産生」
されたり「腹水の排出が妨げられる」
ことで発生します。

 

腹水増加の原因は、大きく分けて

『血管内圧の上昇(浸透圧の低下)』

『お腹の中(腹膜)で起こる炎症』

が挙げられます。

 

【血管内圧(お腹の中の血管の圧)の上昇】

通常、不要になった腹水は血管に
引き込み排出されていますが、
お腹の中の血管の内圧が高くなると
それ以上の水分を引き込めなくなる
ため、腹水の吸収ができなくなります。

 

さらに、血管の内圧が高いことで、
逆に血管から水が滲み出てきて、
腹水が増加する原因になります。

 

また、アルブミン(タンパク質)の減少
も関わっています。

 

アルブミンは、血管の中の水分量を
一定に保ったり、余分な水分を血管
に取り込む役割をしています。

 

このアルブミンが減少して足りなく
なると腹水を血管内に取り込めなくなり、
また血管内の水分が血管外に滲みだして
腹水が増加します。

 

【お腹の中(腹膜)で起こる炎症】

腹水の生成、排出の調節をしている
腹膜に炎症が起こることで、この調節
機能が崩れて腹水が増加します。

猫のお腹が膨らむのはなぜ?原因や症状と考えられる病気は?

 

これらの原因を起こす病気によって
腹水の増加、貯留が見られるようになり、
水分量が増えるに伴ってさまざまな症状
が出現するようになってきます。

 

<腹水貯留の原因となる病気や症状について>

 

腹水は、たんぱく質がどのくらい
含まれているかによって、

*漏出(ろうしゅつ)液=タンパク質が少ない

*滲出(しんしゅつえき)液=タンパク質が多い

に分けられます。

 

<漏出液>

腹水が漏出液の場合は主に血管内圧の
上昇やアルブミン不足が原因となって
います。

 

この状態を引き起こす猫の病気は主に
以下のものが挙げられます。

 

【肝硬変(慢性肝炎など)】

慢性肝炎の進行によって肝細胞が壊れ、
肝臓が縮小・硬化する病気。

黄疸、浮腫、嘔吐や下痢、体重減少など。

猫の肝炎・肝硬変の原因や症状と治療!末期には黄疸や腹水も!

 

【心臓病(肥大型心筋症など)】

血液を送り出すポンプの役割をする
心臓の機能不全によって、うっ血
(血液が血管に溜まる)や他臓器に異常
をきたす病気。

咳、呼吸が荒い、運動を嫌う、胸水など。

猫の心筋症!遺伝,先天性に多い猫種と兆候や早期発見の方法!

 

【慢性腎不全(ネフローゼなど)】

腎臓機能の低下に伴って、尿にタンパク
が多量に出てしまい、血液中のタンパク
が減少(低たんぱく血症)する病気。

むくみ、下痢、嘔吐、体重減少など。

猫の慢性腎不全!初期に分かりやすい症状や治療法は?

 

【蛋白漏出性胃腸症】

消化管内腔へタンパク(主にアルブミン)
が異常に漏出し、低蛋白血症などを
起こす病気。

浮腫、下痢、脂肪便、胸水(乳び)など。

 

<滲出液>

腹水が滲出液の場合は、主に腹膜の
炎症が原因となっています。

 

この状態を引き起こす猫の病気は主に
以下のものが挙げられます。

 

【伝染性腹膜炎(FIP)】

コロナウイルスが体内で突然変異する
ことによって発症する感染症です。
ウェットタイプの場合、腹膜炎や胸膜炎
を起こすします。

発熱、嘔吐、下痢、呼吸困難など。

猫の伝染性腹膜炎(FIP)の原因や症状は?治療や治療費は?

 

【癌(がん)性腹膜炎】

腹膜に癌が転移、または消化器の発生
する癌によって腹腔内に癌細胞が
剥がれ落ちて散らばることによって
引き起こされる病態。

発熱、腹痛、嘔吐、下痢、呼吸困難など。

猫の癌では、悪性リンパ腫や肥満細胞種が
多いです。

猫のリンパ腫の治療・症状やステージと抗がん剤や費用など!

 

【膵炎】

膵臓からの消化酵素が何らかの理由
膵臓自身を消化してしまう病気。

嘔吐や腹痛、血圧低下など。
急性の場合には死に至ることも。

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<猫の腹水の症状や見分け方について>

 

腹水は、少量の貯留ではほとんど自覚症状
はありません。

 

ただ、猫の場合は何らかの症状が出て
きたり、お腹の膨らみに気付いてから
検査で発見されること、もしくは他の
病気の症状によって受診、検査によって
腹水も発見されることが多いため、分かった
ときにはすでに多量の腹水が貯留している
ことがほとんどです。

 

腹水貯留の症状は、

*お腹が膨れる(腹部膨満)

*便秘、下痢(腸閉塞など腸管異常による)

*食欲不振、嘔吐(胃の圧迫による)

*息切れ、呼吸異常(横隔膜が押し上げ
られ、肺が膨らみにくくなるため)

*むくみ、浮腫

などですが、腹水の原因となっている
疾患によってその他の症状はさまざまです。

 

腹水の見分け方としては、貯留量にも
よりますが、横向きや仰向けに寝たとき
にタプタプと水風船のように誇張した状態
が分かると思います。

 

軽く叩くとポンポン(パンパン)という
鼓音が分かることもあります。

 

脂肪の場合には、そのような音は
せず、また触った感覚も柔らかく
ブニブニした感じです。

 

<猫の腹水の検査について>

 

腹水の貯留を見るだけであれば、
診察、腹部の触診とレントゲン検査
だけでも分かります。

 

ただ、その腹水の原因疾患を突き止める
ため、また体の状態を確認するために
血液検査や超音波検査などが必要に
なります。
また、状況に応じてウイルス検査や
尿検査などが行われることもあります。

 

漏出液か滲出液かの鑑別は、
血清と腹水のアルブミン濃度差を見る
検査で分かりますが、原因疾患や腹水の
状態を見ればおおよそ分かるため、
必要性がなければ行われないこともあります。

 

腹水の色は、

*漏出液:
薄い黄色っぽい透明(漿液性腹水)

*滲出液:
・血液が混ざった赤色調(血性腹水)
・脂肪分が混ざった乳白色(乳び腹水)
・膿が混ざった黄緑色または黄白色(膿性腹水)

などです。

 

原因疾患が分からない場合などは、
腹水中の細菌や癌細胞の有無などの
検査をすることもあります。

 

<猫の腹水の治療や腹水を抜くリスクについて>

 

腹水の治療は、その原因疾患や貯留量や
体の状態によっても変わってきますが、
まず腹水を減らすために主に以下の方法
が行われます。

 

『利尿剤の投与』

腹水を尿として排泄するために
利尿剤が投与されます。

また原因疾患や状態に応じて塩分制限
などの食事療法(療法食)が行われる
こともあります。

 

『腹水を抜く(リスクも)』

腹水の量が多く、それによる症状が強く
出ているとき、急いで腹水を減らす必要が
あるときなどは、お腹に針を刺して腹水
を抜く処置が行われます。

 

ただし、腹水はただの水ではなく体に必要
な栄養分も含まれているため、体力低下
につながり、一時的に体調が悪くなる
可能性もあります。

 

そのため、腹水を抜く場合でも全部抜く
のではなく、お腹が少し楽になる程度
の量で抑えるのが普通です。

 

また、リスクを考えてもある程度の
量は抜いた方が、猫の体にとっては
楽になることが多いです。

 

腹水を抜く処置は特に麻酔も必要なく
少し大人しくしててもらえれば大丈夫です。

 

そして、腹水の原因となった疾患の
治療を同時に行っていくことで腹水の
貯留を防ぐようにしていきます。

 

ただ、猫の腹水は完治の難しい
慢性疾患や癌などが原因となっている
ことが多く、また腹水が貯留してくる
状態というのはそれらの病気もかなり
進行した状態です。

 

ですから、治療をしても腹水の貯留を
完全に防ぐことは難しいと言えますが、
少しでも貯まりにくくして、苦しさを
軽減してあげることは可能です。

 

また、腹水が貯留する原因となる病気の
多くは、同時に胸水も溜まっていること
が多いです。
胸水は腹水よりもさらに症状がひどく
呼吸が苦しく辛いため、早めの処置が
必要になります。

 

お腹が膨らんできた・・
食欲不振・・
なんとなく苦しそう・・
など何か異変があるような場合は、
病気による腹水の可能性があります。

早めに診察を受けましょう。

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