薬やサプリメントなど

猫の腎不全にイパキチンのリン除去作用や効果、副作用など!

 

猫の慢性腎不全では進行抑制、症状
軽減、合併症の予防のためにさまざま
な治療が行われます。

 

その中の一つが腎機能低下によって
体外に排泄することができなくなった
尿毒素(老廃物)を排泄することです。
これによって尿毒症になるのを防ぎます。

スポンサーリンク


この尿毒素の排泄は、腎不全のステージ
にもよりますが、軽度では飲み薬やサプリ
によって補います。
また重度になってくると皮下補液も
プラスする必要があります。

 

そしてこの尿毒素を除去するのは医薬品
に指定されているものとサプリメント扱い
のものがあります。
(猫用で使われるものとしてはコバルジン
のみ医薬品)

 

ですから、ほとんどがサプリメント
としての扱いということです。
そのため、飼い主さんがネットなどでも
購入でき気軽に試せたり、選んだりする
ことができます。

 

そして、新しい製品が発売されたり
種類も増えてきています。

 

基本的に目的としては尿毒素の除去
ですが、種類によって成分や作用効果
が少し異なります。

 

こちらでは、猫(犬も)の慢性腎不全用
のサプリメントとして2016年7月に
発売の『イパキチン』について作用や
成分、他との違いなどをまとめて
みましたので参考にしてください。

 

<イパキチンの特徴>

 

イパキチンは、摂消化管内(腸管)で
摂取した食物中の『リン』と『老廃物』
を吸着し、便と一緒に体外に排泄する
ためのサプリメントです。

 

慢性腎不全では、老廃物(尿毒素)を
吸着する必要があり、薬剤としては
コバルジン、サプリメントでは
ネフガードなどいくつかの種類があり、
闘病中の猫さんたちはいずれかを服用
し、尿毒症を予防します。

 

そして、尿毒素とは別にリン吸着が
必要になる場合があります。

 

リンは、ナトリウムやカリウムなどと
同じ電解質(ミネラル)の一種で五大栄養素
の一つです。
細胞の水分を一定に保ったり、神経
の伝達や筋肉の収縮、止血などに
作用しています。

 

リンは食事(タンパク質)によって摂取が
必要ですが、過剰摂取や排泄低下になると
リン過剰となり高リン血症になってしまいます。

 

リンは摂取後、その約50%が腸管から
吸収され、尿中に排泄されますが、
腎不全になるとリンを尿中に排泄する
ことが難しくなり、体内に溜まっていく
ため、高リン血症を起こす可能性があります。

 

そして、猫の慢性腎不全では、
血漿リン濃度を4.6 mg/dL(1.5mmol/L)
以下になるように管理することが望ましい
とされています。
ただし、2.7mg/dL(0.9mmol/L)未満
までは低下させないことが腎不全の管理
に有益であるとされています。

 

そのため、状況に応じて(リンの数値が
高い場合)リン吸着剤の摂取が必要に
なってきます。
(リンの数値が低い場合には摂取は
控える必要があります)

 

猫の腎不全用の毒素吸着剤では、
老廃物(尿毒素)吸着のみ、またリン吸着
のみ両方吸着という3種類がありますが
イパキチンは老廃物とリンの両方を吸着
する商品です。

 

無味無臭のパウダータイプでどちらかと
いうと飲ませやすいようです。

給与量目安:
~2,5kg/スプーン1杯/1日
~5kg/スプーン2杯/1日
*スプーン(1g)が付属しています。
*1日2回目安

 

60g入りと180g入りの2種類が販売
されています。

参考価格:
3,450円(60g入り)
5,920円(180g入り)

 

<イパキチンの成分や作用、副作用について>

 

イパキチンの原材料は、

*ラクトース
*炭酸カルシウム
*キトサン

です。

 

【ラクトース】

乳糖とも呼ばれ、哺乳類の乳汁の中
に含まれる二糖類の一種です。

 

乳糖は、小腸でラクターゼ(消化酵素)
で分解、吸収され、主にエネルギー源
として働きます。

 

*腸の蠕動(ぜんどう)運動を促進
乳酸菌を増やす
カルシウムや鉄分の吸収を助ける

などの働きがあります。

 

腎不全では、体内の水分調節がうまく
行かなくなり、脱水を起こしたり、
便秘になりやすいことがあります。
またビタミンDの働きが障害されるため
血中からのカルシウム吸収が妨げられ
骨がもろくなってしまいます。

 

ですから、整腸作用カルシウム吸収
などへの効果が期待されます。

猫の慢性腎不全に乳酸菌は効果ある?症状改善の可能性は?

 

【炭酸カルシウム】

炭酸カルシウムは、石灰石からとれる
天然の成分で工業製品や医薬品、塗料、
などさまざまな用途に使われています。

 

イパキチンでは、リンの吸着目的と
して配合されていて、胃酸によって
Ca2+イオンとなり、体内でリン酸と
結合して消化管からのリン吸収を抑制します。

 

イパキチンはサプリメントですが、
人用ではリン吸着剤として医薬品が
あり、炭酸カルシウムが原料となって
いるものもあります。

 

【キトサン】

キトサンは、甲殻類(こうかくるい)
の殻などに含まれる多糖類で、
動物性食物繊維です。

 

食事中のタンパク質の代謝産物で
代表的な尿毒症物質として挙げられる
ものに一つがインドキシル硫酸(IS)
ですが、キトサンはこのISを吸着する
作用があり、腎保護効果が認められています。

 

その他、

*塩分中の塩素を腸管内で吸着、排出
するので、高血圧を予防

*食物繊維なので整腸作用

抗酸化作用

などがあります。

 

『副作用について』

基本的にサプリメントですから
副作用の心配はありませんが、炭酸
カルシウムで便秘することがあります。

 

ただ、その予防もありラクトースや
キトサンの成長作用があるため大丈夫
だと思いますが、個体差があるため、
飲ませ始めは便の状態を注意してみていましょう。

スポンサー リンク


<イパキチンのメリットデメリット>

 

尿毒素吸着とリン吸着が必要な場合には、
一つになっているので手軽に与えやすい
です。

 

また、比較的飲ませやすく、整腸作用や
他の効果などもあるため、腎不全の体
には少なからず良い効果が期待できます。

 

ただ、もしリンの数値が下がった場合
にはリン吸着剤はやめないといけないので
イパキチンは使えなくなります。
他の尿毒素吸着剤のみの摂取が必要に
なります。

 

そして、リンは食物中から取り入れるので
食べている食事内容によっても必要性は
変わってきますし、食欲不振などで食事
を摂っていない場合もリン吸着剤は不要となります。

 

また、イパキチンは医薬品としての
扱いではないため、摂取法などは
アバウトになってますが、厳密に言うと
炭酸カルシウムでのリン吸着は食直後
(食後5分以内)に摂取する必要があります。

 

食後の服用(食後30分)では、胃酸が
薄まってしまう(胃内pHが上昇)ため、
炭酸カルシウムの効果が発揮できない
とされています。

 

リン吸着剤は食事中に含まれるリン
の吸収を抑えますが、すでに体の中に
取り込まれているリンには作用しません。

 

ただ、これらは医薬品に関しての
リン吸着剤の注意点ですから、サプリ
扱いのイパキチンではそれらについては
触れられていませんが、炭酸カルシウム
のリン吸着作用については薬剤もサプリ
もその働きは基本的に同じです。

 

ですから与える場合には、なるべく
食後すぐにしましょう。

 

また、腎不全用の療法食は、低リン処方
となっているため、それだけを食べている
のであれば必要ないことも多いです。

猫の腎不全用の療法食の種類や価格と食べない時の対策など!

 

ですから、個人的な考えとしては、
一般食やオヤツなどを食べていて
まだ食欲も普通にあるような場合に
高リンの予防のためにもイパキチンは
手軽で良いと思います。
(ただし、定期的に血液検査でリンの
数値を測る必要があります。)

 

そうでない場合には、毒素吸着と
リン吸着は別々の方が使い勝手が良い
ような気がします。
(リン吸着は状況に応じて与える)

 

ただ、かかりつけの獣医師から
オススメされた場合には従ってくださいね。

スポンサーリンク

あなたにオススメ記事

関連記事

  1. 猫の腎不全の治療薬が開発中!期待される効果や実用化の時期は?
  2. 猫の腎不全と口臭や体臭の関連性!体の状態や対処法など!
  3. 猫の点滴の費用は?通院や自宅での皮下輸液や点滴入院など!
  4. 猫の腎不全で見られる呼吸困難(早い,荒い)の原因や治療法など!
  5. 猫の腎不全でBUN測定不能の数値オーバー!その後の経過など!
  6. 猫の腎不全に痛みはあるの?腎臓機能低下による体の状態は?
  7. 猫の腎不全の透析治療!方法や効果、リスクや費用について!
  8. 猫の慢性腎不全(1)原因と症状は?食事や予防法はある?
  9.  

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

猫のイベント情報

猫の飼育について

猫カフェ・保護猫カフェ

猫の雑学

猫の病気・治療費

キャットフードについて

猫の皮膚の病気

ピックアップ記事

わが家の女王猫たち

猫の島

症状から見る猫の病気

獣医さんについて

診療費について

猫のニュース・エンタメ(国内)

猫専門病院

猫の体のしくみ

猫用品・便利グッズ

話題の人気猫たち

猫の種類

PAGE TOP