薬やサプリメントなど

猫の腎不全に尿毒素やリン吸着薬の種類や成分,違いや選び方!

 

猫の慢性腎不全では、重要な腎臓の
働きである、血液を濾過して老廃物
(毒素)や塩分を尿として体の外へ排泄
する機能が低下します。

 

そのままだと体内に毒素が蓄積し、
尿毒症になってしまうため、体内の
毒素を吸着し、便と一緒に排泄する
ことで尿毒症を予防する薬剤の投与が
必須となります。

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猫の慢性腎不全で使われる経口毒素
吸着薬はさまざまなタイプがあり、
成分や働き、また形状などに違いがあります。

 

また、医薬品扱いのものもありますが
健康食品(サプリメント)扱いのものも
多く、それらほとんどがネットで購入が
可能となっています。
(毒素吸着薬は医薬品扱いのものも
ネット購入が可能です。)

 

そのため、腎不全を患う猫さんの
飼い主さんは自分たちでそれらを
購入して与えておられる方たちが多い
ですね。
病院よりも安く買えますし。。

 

ただ、種類もいろいろあり、また
新しい製品も出てきたりですから・・

結局どれがいいのか?
どう違うのか?
愛猫の状態にはどのタイプが一番効果的
なのか?

などなど・・悩んでしまうことも
多いと思います。

 

そこでこちらでは、猫の慢性腎不全
に必須の毒素吸着剤の種類や成分、
特徴、選び方などについてまとめて
みましたので参考にしてください。

猫の腎不全にオメガ3脂肪酸の効果は?血流改善と腎臓の関係性!

 

<毒素吸着剤の種類と比較>

 

現在、猫の慢性腎不全用の毒素吸着剤
として販売されているもので主なもの
としては以下になります。

【尿毒素(尿毒症性毒素)】

腎臓の糸球体で濾過され、通常で
あれば尿中に排泄される尿素などの
血中の老廃物のことで腎機能の低下
により血中に蓄積します。

 

血液中のBUN、CRE(クレアチニン)
値がこの尿毒素の蓄積具合を推定する
目安となります。

 

この尿毒素の蓄積によって心臓や
脳神経、消化器などにさまざまな障害
を起こします。

 

【リン】

血液や体液の中に存在する電解質(ミネラル)
の一つで細胞内外の水分を一定に保ったり、
神経の伝達や筋肉の収縮、止血などに
作用しています。
(電解質はリンの他、ナトリウムや
カリウム、カルシウムなど)

 

リンは食事(主にタンパク質)によって
体内に取りこまれ、その約半分が腸管
から吸収され、尿中に排泄されます。

 

しかし、腎機能が低下するとリンを
尿中に排泄することが難しくなり、
徐々に体内に溜まっていき、高リン血症
を引き起こす可能性があります。

 

<各吸着剤の成分や特徴など>

 

*医薬品とサプリメントでは、
投与量や成分、副作用などについて
表現の記載が少し異なります。

 

『コバルジン』



主成分:
球形吸着炭(クレメジン原体)

用法、用量:
猫1頭あたり1日1包(400mg)を数回に
分けて経口投与
他の薬剤とは、30分~1時間空けて投与

副作用:
便秘、まれに下痢などの消化器症状

作用、効果:
消化管で分泌、生産される尿毒症毒素
を吸着し、便とともに排泄します。

分子量200~3000の物質を吸着しやすい
性質があるため、尿毒症毒素を選択的
に吸着し、消化酵素など体に必要なもの
は吸着しません。

特徴:
コバルジンは、高純度の多孔質炭素から
なる球形微粒子の経口吸着剤で猫用の吸着剤
の中で唯一の動物用医薬品です。(他はサプリメント)

他の吸着炭と比較して便秘の原因になりにくい。

人間用の経口吸着炭薬クレメジンと
同等のものです。

動物用医薬品ということもあり、
動物病院で処方されることの多い
吸着剤です。

 

『ネフガード(顆粒)』

原材料:
ヘルスカーボン(植物性活性炭、
アルギン酸ナトリウム、塩化カルシウム)、
コーンスターチ、デキストリン

給与量目安:
体重5kg以下/1スティック/1日
猫の体調に合わせ、最大量2倍まで増量可

他の薬剤とは、30分~1時間空けて投与

 

『ネフガード(粒)』

原材料:
ヘルスカーボン(植物性活性炭、
アルギン酸カルシウム)、還元麦芽糖、
デキストリン、植物油脂、ショ糖エステル

給与量目安:
体重5kg以下/2~3粒/1日
猫の体調に合わせ、最大量2倍まで増量可

他の薬剤とは、30分~1時間空けて投与

 

『ネフガード顆粒・粒』

副作用:
特になし。
ただし便秘の可能性。(一般的な食用炭に
比べると便秘を起こしにくい)
また下痢の可能性。
その他、給与中に健康状態に異変が
みられた場合は給与を中止、病院に相談。

作用、効果:
分子量100~90,000くらいまでの物質
を吸着。
多孔性構造体であるため、有害物質
(ダイオキシン等)毒物などを容易に
取り込み吸着、除去し便とともに排泄します。

特徴:
ネフガードは、植物原料の活性炭、
ヘルスカーボンを使用した吸着剤です。

無機の酸・アルカリは吸着せず、
PH値を変化させず消化酵素に影響を
及ぼさないため便秘しにくいという
特徴があります。

吸着剤の中で唯一の粒タイプがあるため
粉タイプが飲ませられない場合にも。
(ただし崩れやすく、溶けやすいので
素早く飲ませる必要あり)

 

『カリナール1』

原材料:
マルトデキストリン、炭酸カルシウム、
グルコン酸乳酸カルシウム、キトサン、
重炭酸ナトリウム、シリカ

給与量目安:
~2,5kg/スプーン1杯/1日
~5kg/スプーン2杯/1日
*スプーン(0,5g)が付属しています。

1日の食事の回数に合わせて、
2~3回に分け給与。

副作用:
特になし
給与中、健康状態に異変がみられた
場合は給与を中止、病院に相談。

作用、効果:
消化管内で食物由来のリンを吸着、
腸で吸収されず、そのまま便として排泄します。

特徴:
基本的にはリン吸着のみなので、
高リン血症の予防になりますが、
尿毒症の予防のためには、他の
尿毒素吸着剤と併用する必要があります。

基本的には、カリナール2と併用する
場合が多いです。

 

『カリナール2』

原材料:
マルトデキストリン、フルクトオリゴ糖、
オレンジバイオフラボノイド、ビタミンC、
エンテロコッカス・フェシウム、
ビタミンB6 、ラクトバチルス・アシド
フィルス、葉酸、ビタミンB12

給与量目安:
~2,5kg/スプーン1杯/1日
~5kg/スプーン2杯/1日
*スプーン(0,5g)が付属しています。

1日の食事の回数に合わせて、
2~3回に分け給与。

副作用:
特になし
給与中、健康状態に異変がみられた
場合は給与を中止、病院に相談。

作用、効果:
成分の乳酸菌が善玉菌の栄養となり、
また善玉菌は増殖する時に毒素
(アンモニアや尿素など窒素物)を利用
するため、消化管内の毒素が低減します。

特徴:
乳酸菌やオリゴ糖など腸内環境を
良好にしながら毒素の低減をサポート
します。どちらかというと乳酸菌
サプリのイメージに近いです。

リン吸着も必要な場合には、
カリナール1と2の併用が推奨されます。

 

『カリナールコンボ』

原材料:
炭酸カルシウム、フルクトオリゴ糖、
グルコン酸乳酸カルシウム、
マルトデキストリン、キトサン、
重炭酸ナトリウム、ビタミンC、
オリーブ葉ポリフェノール、ビタミンB6、
シリカ、ペディオコッカス・アシディラク
ティシ、葉酸、ラクトバチルス・プランタラム、
ピロリン酸ナトリウム、酵母発酵培養物、
ラクトバチルス・アシドフィルス、
ルーピンタンパク、ビタミンB12、ビタミンE

給与量目安:
~2,5kg/スプーン1杯/1日
~5kg/スプーン2杯/1日
*スプーン(0,6g)が付属しています。

1日の食事の回数に合わせて、
2~3回に分け給与。

ドライフードの場合には、パウダー
を少量の水で湿らせフードに混ぜて
与えると飲ませやすい

副作用:
特になし
給与中、健康状態に異変がみられた
場合は給与を中止、病院に相談。

作用、効果:
消化管内で食物由来のリンを吸着します。
善玉菌が増殖時に窒素物を利用する
ため、腸内細菌叢と消化管内の窒素物
の量を整えます。

特徴:
消化管内で食物由来のリンを吸着する
「カリナール1」と、乳酸菌が消化管内
の窒素物を利用する「カリナール2」
の特長を併せ持っています。

また、新たな乳酸菌ペディオコッカス・
アシディラクティシが追加され、腸内
での活性や腸管刺激の多様化を実現した
独自のマイクロカプセル化テクノロジー
で、胃酸に強くしっかり腸まで届きます。

 

『イパキチン』

原材料:
ラクトース、炭酸カルシウム、キトサン

給与量目安:
~2,5kg/スプーン1杯/1日
~5kg/スプーン2杯/1日
*スプーン(1g)が付属しています。

1日2回を目安に与えてください。

副作用:
特になし
給与中、健康状態に異変がみられた
場合は給与を中止、病院に相談。

作用、効果:
炭酸カルシウムとキトサンが、
食物に含まれるリンと老廃物を
消化管内で吸着します。

特徴:
尿毒素吸着は活性炭や乳酸菌を
使用せずキトサン、リン吸着は
炭酸カルシウム。
一つでリン&尿毒素の吸着が可能です。

 

『PEキドキュア』

原材料:
米胚芽、大豆発酵抽出物、
樹木抽出物、キトサン、
ビートオリゴ糖、加工デンプン、
炭酸カルシウム、天然ゼオライト、
環状オリゴ糖(α-シクロデキストリン)

給与量目安:
~2,5kg/スプーン1杯/1日
~5kg/スプーン2杯/1日
*スプーン(0,5g)が付属しています。

1日の食事の回数に合わせて、
2~3回に分け給与。

副作用:
特になし
給与中、健康状態に異変がみられた
場合は給与を中止、病院に相談。

作用、効果:
炭酸カルシウム=消化管内のリンと
結合してリン酸カルシウムとなり、
便と一緒に排泄。
天然ゼオライト=腸管内でリン及び尿素、
アンモニア、尿酸などの窒素性老廃物
を選択的に吸着除去。
キトサン=腸管内で尿素、アンモニア、
尿酸などの窒素性老廃物を選択的に吸着除去。

特徴:
消化管内の窒素代謝物とリンを
まとめて吸着・排泄。
整腸作用と便秘対策も。

 

『レンジアレン』

原材料:
バレイショデンプン、ショ糖、
塩化第二鉄、炭酸ナトリウム

給与量目安:
1包(0.25g)/1日
*必要に応じて1日4包まで増量可能

食事回数に応じ、分けて投与。

副作用:
増量により下痢することがあり。

給与中、健康状態に異変がみられた
場合は給与を中止、病院に相談。

*原材料の鉄分の影響により、便が
黒色になることがあります。

作用、効果:
フードに混ぜて与えることで食事中
のリンを吸着。
食事の直前、直後に与えることで
胃や腸管内でリンを吸着、便として排泄。

特徴:
リン吸着のみですから、尿毒素の吸着
には他の製剤と併用する必要があります。

犬猫用のリン吸着剤の中で唯一の鉄剤
が原料となっています(他は炭酸カルシウム)

リン吸着効果においては他の炭酸
カルシウム製剤より高いです。

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<愛猫に合わせた吸着剤の選び方>

 

慢性腎不全の進行を抑制し、腎機能を
サポートする上で毒素の吸着剤は
とても大事です。

 

コバルジンは医薬品、他は健康食品
(サプリメント)の扱いですが効果的
には、それほど大きな違いはないようです。

*コバルジンは処方箋が必要なくとも
購入できる一般医薬品の部類に入ります。

 

ですから、尿毒素吸着剤については、
飲めなければ意味がないため、まずは
愛猫に一番飲ませやすいタイプのもの
を選びましょう。

 

基本的には、すべての製品がほぼ無味無臭
ですが、口当たりの違いや一回当たりの
給与量に違いがあります。

 

動物病院で処方されることの多い
コバルジンは、投与量はあまり多く
ないですが独特の舌触り(ジャリジャリ感)
があるため、嫌がる子もいます。
(医薬品なので嗜好性や飲みやすさは
あまり考慮されていないと言えます)

 

その他は、サプリメントなので
嗜好性や飲みやすさも良く考えられて
いるため、比較的飲ませやすいタイプ
が多いと思います。(好みにもよります)

 

また、個体差がありますが製品によって
は少し便秘気味になってしまうこともあります。

 

もともと猫は水分摂取量が少なく、
さらに腎不全では脱水しやすくなるため
便秘気味になる子が多いですので、
便の状態を良く観察することも大事になります。

 

食事に混ぜて食べてくれればそれが
一番楽で良いのですが、混ぜると嫌がって
食べなかったり残したりなどあるため、
直接飲ませるのが確実ですね。

 

そうなると、好きな缶詰やオヤツに
混ぜたり、水に溶かして直接お口に
流し込んだり、少量の水で練って口の中
(上顎)に塗りつけたり・・などが一般的
だと思います。
(できればオヤツは控えるよう心がけてください)

 

コバルジンは水に溶けるタイプでは
ないので、水と一緒に流し込むような
感じ、もしくはカプセルなどに一回量
を入れて直接飲ませるかという感じです。

 

他の製品は完全にではないですが
ある程度水に溶けるため、シリンジ
などで飲ませることも可能です。

 

【リン吸着剤について】

リン+尿毒素吸着という製品が多く
なってきていますが・・

リン吸着に関しては腎不全だからと
言って必ずしも必要になるわけではありません。

 

腎不全の進行に伴い、リン値が高く
なってくることが予想されるため、
まずは摂取制限が大事になります。

 

そのため、腎不全用の療法食は
基本的に低リン処方となっています。

猫の腎不全用の療法食の種類や価格と食べない時の対策など!

 

ですから、療法食の摂取によって
血漿リン濃度が基準値を維持できるので
あれば、リン吸着剤は不要です。

 

猫の慢性腎不全では、
血漿リン濃度を4.6 mg/dL(1.5mmol/L)
以下になるように管理することが望ましく、
ただし、2.7mg/dL(0.9mmol/L)未満
までは低下させないことが腎不全の管理
に有益であるとされています。

 

また、ステージによって現実的な治療後
目標として、

ステージ3=5.0 mg/dL(1.6 mmol/L)未満
ステージ3=6.0 mg/dL(1.9 mmol/L)未満

を目指すようにすることが推奨されています。

 

これを食事療法で達成できない場合に
リン吸着剤を投与し、効果が出るまで
検査を行いながら続けるようになります。

 

リンの血清濃度が安定するまで4〜6週
ごと、その後も12週ごとに血液検査に
よって数値を見ていく必要があります。

 

つまり、リン吸着剤によって
血漿リン濃度が2.7mg/dL(0.9 mmol/L)
未満まで低下してしまった場合には、
一旦、吸着剤の投与を止めることが
望ましいのです。

 

また、基準値で安定した場合、
リン吸着剤の用量を調節しながら
様子を見る必要もあります。

 

そして、リンは基本的に食事中の
タンパク質から摂取するため、食事を
食べない場合、食事量が少ない場合
などは必然的にリン摂取量も少なく
なるため、そのような場合にはリン吸着
剤は与えない方が良いこともあります。
(食事に何を食べているかにもよります)

 

要はリンは高すぎても低すぎてもダメ
ということです。

 

ですから、検査においてリン濃度が
高くなければリン吸着剤を飲ませる
必要はなく、尿毒素吸着剤だけでいいのです。

猫の腎不全による貧血の改善に造血剤サプリの種類や効果など!

 

<まとめ>

 

上記の通り、尿毒素吸着剤の選び方
の基準としては、

1,飲ませやすい

2,便秘など見られる場合は腸内環境に配慮したもの

を考慮するといいです。

 

問題なければコバルジン、ネフガード
で、もし便秘気味になる場合には、
カリナールなど。

 

リン吸着剤も必要な場合には、
服用中止ができるようにできれば
尿毒素吸着剤とは別々の方が使い勝手
が良いと思います。

 

ただ、ステージ4くらいになると
リン吸着剤も常に必要になる可能性
もあるため、どちらもOKなものが便利
とは言えます。(または療法食を食べず
一般食の場合など)

 

その場合、イパキチン、PEキドキュア、
カリナールコンボになりますが、
腸内環境、整腸作用を重視されている
点で個人的にはカリナールコンボがオススメです。

 

リン濃度がかなり高い場合には、
とりあえずレンジアレンが一番効果的です。
ただ、下がり過ぎると中止しなければ
ならないので必ず定期的な検査を行ってください。

 

リン吸着については、療法食を食べて
いるかどうか?また進行に伴う食欲不振
の状態によっても変わってきますが、
基本的にステージ3くらいまでであれば、
療法食のみをしっかり食べさせていれば、
療法食だけで管理できることが多いです。
(個体差はありますが)

 

吸着剤は市販で購入でき、コバルジン
以外はサプリメント扱いなので、気軽に
色々と選んで与えることができますが
大事なのは、定期的な検査を行いつつ、
適切なものを与えることです。

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