猫の白血病ウイルス感染症は
エイズ(免疫不全ウイルス)と共に
治らない病気として代表的な疾患です。
お外で暮らす猫さんたちは、
ケンカなどによる咬傷から感染
してしまいます。
そしてこのウイルスに感染すると
白血病やリンパ種などを発症して
しまう可能性があります。
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猫の白血病ウイルスの治療、
また白血病、リンパ腫ともに
治療薬として名前が挙がるのが
インターフェロンです。
インターフェロンは猫では
猫のウイルス治療薬として発売
されているインターキャットが
使用されます。
そこでこちらでは猫の白血病の
治療に対してのインターフェロン
の作用や効果、副作用、また費用など
についてまとめてみましたので参考にしてください。
<インターフェロンの作用と効果>
猫用インターフェロンの
インターキャットは、もともと
猫のカリシウイルス感染症の
治療薬として製造販売されたものです。
インターフェロンは、ウイルスを
攻撃したり増殖を抑制する働きが
あるタンパク質(サイトカイン)の
一種です。
生体内でのウイルスや病原体などの
異物の侵入に反応して産生される
物質ですが、これを人工的に投与
し体内にたくさん取り入れることで
ウイルスをやっつけることを目的
にした薬剤がインターキャットです。
そしてインターフェロンは、
*抗ウイルス作用
*抗腫瘍作用
*免疫の調節作用
などがあります。
白血病ウイルスに関して言えば、
感染初期にインターフェロンを接種
するのが効果的で、感染の可能性の
ある日から4週間の急性期に3~5日
連続で投与するとウイルスが陰転
(感染は一過性で治ったと判断)する
ことがあります。
ただし、陰転したとしても細胞の
中に白血病ウイルスの遺伝子が
入り込んでいるため、遺伝子の一部
に異常が起こっている可能性もあり
この場合、そうでない猫に比べると
リンパ腫などの癌の発生リスクは
高くなるとされています。
この急性期にインターフェロン投与
などが行えず、ウイルスを排除
できなかった場合には持続感染と
なり、感染後3年以内に発症すること
が多く、白血病、リンパ腫の他、
さまざまな疾患が起こります。

この治療に関してもインターフェロン
は使用されますが、この場合には、
病気の進行を遅らせたり、症状を
軽減させたりするための対処療法と
なり根治はできません。
また、白血病ウイルス陽性(持続感染)
の猫に対するインターフェロン投与
を5日連続投与/3クールで死亡率の
低下と長期にわたる臨床症状の改善
が見られたとの報告があります。
白血病が発症してどんな病状が
出るのかによっても他の治療法は
異なりますが、基本的にはウイルス
の猛威を抑えるために一番に使用
されるのはインターフェロンです。
(抗ウイルス剤として他に有効な
お薬がありません)

病態や体の状態、また病院によって
もインターフェロンの投与方法は
さまざまですし、効果にも個体差
がありますが、治療には必須の薬剤と
なっています。
また、白血病ウイルスが関与して
いない白血病やリンパ腫、他の悪性
腫瘍などにもインターフェロンは
使用されます。(抗腫瘍効果)
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<インターフェロンの副作用>
インターフェロンは人ではさまざま
な副作用が挙げられますが、猫の
場合、副作用の少ない安全な薬剤と
して広く使われています。
ですから、副作用のリスクは低いですが
一応、可能性のある副作用としては、
・発熱や嘔吐
・軽度の白血球・赤血球の減少
・興奮・流涎・眠気・沈鬱
・アナフィラキシーショック
などが挙げられています。
<インターフェロンの費用>
インターフェロンは高価な薬剤と
して知られます。
猫さんの体重や投与量によっても
異なりますが、おおよその平均で
1本あたり3,000~5,000円となっています。
猫の白血病におけるインターフェロン
の投与法は病院によっても異なり
ますので、費用の心配がある場合は
事前にどの程度注射を続けて費用は
いくらぐらい必要になるのか?
というのをしっかりと聞いてみる
のが良いですよ。
持続感染の治療の場合には、
継続したインターフェロン投与が
必要になりますので、費用も
それなりにかかります。
また、病状によってその他の薬剤
も必要になることがほとんどです
ので他費用もプラスされますので。