猫から感染!?
犬や猫などに寄生するという
イメージが強いマダニですが、
吸血するだけではなく、さまざま
な感染症を引き起こすことで
知られています。
もちろん、人に寄生したマダニ
からもバベシア症や、ライム病、
Q熱などに感染することもあります。
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そして、あまり馴染みのない
病名ですが、人に重篤な症状を引き
起こすマダニ媒介性感染症にSFTS
(重症熱性血小板減少症候群)があります。
SFTSに感染した猫に噛まれ死亡、
というニュースが飛び込んできて
正直驚きました。
SFTSは、中国で2011年に初めて
報告された感染症で、国内では、
2013年に海外渡航歴のない方の
罹患が報告されています。
それ以降もSFTS患者の報告は
あったようですが、世間的には
あまり知られず危機感が薄い病気
の一つだったようです。

<SFTS(重症熱性血小板減少症候群)とは>
SFTSはウイルスを保有している
マダニに咬まれることで感染します。
これは人も犬や猫も同じです。
また、マダニは家畜や野生動物など
さまざまな動物にも寄生します。
ただし、発症するのは人のみで
その他の動物はウイルスを保有して
いても症状が出ることはないという
のが最近までの考えでした。
しかし、2017年4月に山口大学
獣医学部ではSFTSを発症した猫の
存在を確認しています。
それ以降もペットでの犬猫の
発症が報告されています。
つまり、分かっていないだけで
他の動物なども発症している
可能性はあるのかもしれません。

人での感染のほとんどは、
山や草むらなどマダニが多く
生息する地域に行ってマダニに
咬まれることによるものです。
人では、発症すると発熱や消化器症状
(嘔吐、下痢、腹痛、食欲不振)や頭痛、
筋肉痛、意識障害などの神経症状、
皮下出血や下血などの出血症状、リンパ
節腫脹などが見られます。
致死率は10~15%程度だとされています。
人畜共通感染症ですので動物の場合
も同様の症状が出現すると考えられ
ますが、現時点では詳しい報告は
上がっていません。(発症が稀なため)
また、SFTSウイルスは、
空気感染や飛沫感染はしませんが、
糞便中などにウイルスは排泄されています。
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<SFTSの予防のために>
人はもちろん、ペットの感染も
防ぐためには、とにかくマダニの
寄生を防ぐことです。
マダニは草むらなどに潜んでいま
すのでそのような場所に行くとき
には足など肌の露出した服を着ない
ようにすること。
そして犬や猫でお外に出る子の
場合には、ダニの寄生を防ぐための
薬剤の投与を定期的に行うことで
予防できます。
特に春から秋にかけてはダニの
活動も活発になりますので、
忘れずに投与しましょう。
また、外から帰ってきたら体全体を
チェックしてあげてください。
猫の場合特に顔周りの毛の薄い
部位(耳周辺や目の縁など)に
マダニは吸着します。
マダニは見つけても無理に取って
はいけません。
詳しくはこちら↓

国内初で猫からの感染によって
死亡という痛ましい事故になって
しまいましたが、この事でお外で
暮らす猫さんたちが怖がられたり、
嫌われたりして虐待などの被害が
増えないよう祈るばかりです。
人もペットも注意していれば
高い確率で防げる病気です。
過剰に反応して騒ぐことのないよう
にだけお願いしたいです。
また、すべてのマダニがウイルスを
保有しているわけでもありません。
(SFTS保有率5~15%)
もちろんマダニは他の感染症も
媒介しますので注意が必要ですが。
室内飼育であれば飼い主さんが
お外からマダニをくっ付けて帰って
こなければ全く心配はありません。
お外に出る猫さんは気をつけて
あげてくださいね。
また、保護猫活動などをされて
いる方は保護手袋を装着されて
咬まれないように注意なさって
ください。
追記:
毎日放送の『ちちんぷいぷい』より
兵庫県立大学の先生(マダニの
専門家)の話では、他の可能性も
あるので野良猫云々が真実とは
言えない! とのこと。
その野良猫も死んでしまっている
のでマダニ感染症にかかっていた
かの判定も難しく、亡くなられた
方が以前に直接マダニに噛まれて
いた可能性も捨てきれない・・と。
マダニに噛まれた傷跡は小さすぎて
分からないし、マダニに噛まれても
痛くないため、気付かない場合も・・と。
#ゆきとらにゃん@Epsilon273
さんから情報いただきました!
ありがとうございます^^