猫の寄生虫による皮膚病で
非常に激しい痒みを伴うのが
ヒゼンダニによる疥癬(かいせん)症です。
特に気温が上がる春から夏場に
かけてヒゼンダニの活動も活発に
なるため、感染の可能性も高くなり
症状も強く出ますので注意が必要です。
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疥癬に感染している猫さんは
痒みのため、激しく掻きむしる
ため、皮膚からの出血や炎症が
ひどく、見た目も痛々しいです。
また、しきりに引っかいている
ところを見ているとこちらまで
痒くなってしまうこともあります。
原因はヒゼンダニという目に
見えない小さなダニと言われた
けど人間には移らないの?
確か、人間にも疥癬という
病気があったような・・
気のせいか、痒いような・・
まさか移った!?
心配になりますよね・・
そこで今回は猫の疥癬症が
人間にも移ることはあるのか?
その場合の症状などについて
まとめてみましたので参考にしてください。

<ヒゼンダニの人間への寄生>
疥癬症は多くの哺乳動物が感染する
可能性のある皮膚病です。
犬猫のペットはもちろん、ウサギ
やハムスター、キツネやタヌキに
牛や馬などすべての動物が感染します。
そして、当然人間も感染します。
どの動物にしても原因は
ヒゼンダニですが、寄生する動物に
よってヒゼンダニの種類が違います。
人間にも疥癬症はありますが、
それは人間特有のヒゼンダニの
寄生によるものです。
そして犬や猫に寄生するヒゼンダニ
は、主にショウセンコウヒゼンダニ
やイヌヒゼンダニと言われる種類の
もので、人間に寄生するヒゼンダニ
とは違います。
ただし、猫のヒゼンダニが人間が
一時的に感染することはあります。
しかし、寄生することはありません。
ヒゼンダニは、本来寄生する
動物以外に寄生しても繁殖を
行うことができません。
つまり、猫に寄生するヒゼンダニは
猫の体でしか繁殖はできないため、
人間の体に一時的に寄生しても
増えることなく死んでしまうのです。
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<猫から一時的に感染した場合の症状>
一時的なものとは言え、疥癬に
感染すると人間も痒みが出たり、
赤いプツプツができたりします。
出展:https://doctoru.jp/2055
人に感染したヒゼンダニは
2~3週間で死んでしまうため
その後の再感染がなければ症状は
なくなります。
しかし、痒みによって引っ掻くと
皮膚炎を起こすことになって
症状が悪化することはあります。
また、皮膚の弱い方や敏感な方、
小さなお子様やご高齢の方などは
症状がひどくなることも考えられ
ますので、その場合は皮膚科への
受診をオススメします。
人間の疥癬はヒゼンダニの
検出によって診断されますが、
実際、ヒゼンダニを検査によって
発見するのは難しいようです。
ですからまずは痒みの状態と
飼い猫が疥癬で・・と伝えてください。
状況に応じた治療をしてもらえる
と思います。
人の場合、塗り薬か飲み薬での
治療になるようです。
いずれにしろ、一時的なもの
ですので、痒み止めや細菌感染の
予防に抗生物質での対応になる
かもしれません。

<感染予防には>
基本的に猫からの一時的な感染は
接触感染によるものがほとんどです。
疥癬が寄生している猫さんを
抱っこしたり触ったりすること
により感染します。
ですから、猫さんの疥癬治療が
終わるまで(薬剤によりますが
3週間~2ヶ月程度)は接触に注意
することが大事です。
また、床や寝具など猫のいる場所
は消毒した方が確実ですが、基本的
に猫の体から落ちたヒゼンダニは
長くは生きられません。
そのため、そこまで神経質になる
必要はないですが、衣類などは
ヒゼンダニの住処になりますので
消毒した方が安心です。
タオルやクッションなどの布類
は50℃以上のお湯で10分加熱
すればヒゼンダニは死にます。
また床などは殺虫効果のある
薬剤(ピレステロイド系)が有効です。
消毒や人間への感染を防ぐこと
はもちろんですが、一番大事
なのは猫さんの疥癬を一刻も早く
治療すること、そして再感染
を防ぐことですね。