愛猫が何でも食べてしまう・・
布類、紙類、オモチャ、紐、
などなど何でも噛みちぎって
食べてしまう・・
遊んで、噛み付いてて、つい飲み
込んでしまうのとは違い、明らかに
食事以外のものを食べようとする
場合、これを「異食症」と言い、この
症状のある猫さんは実はけっこういるのです。
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異食をして食べてしまったものを
吐き出したり、便に出てくれば
まだ問題はないのですが、万が一
腸で詰まったりして腸閉塞に
なってしまうと命に関わります。
また、治療法は開腹手術しかない
のです。
そのようなことにならないためにも
異食は止めさせたいものですが・・
<異食症の原因>
残念ながら異食症のはっきりとした
原因というのは分かっていません。
ただ、シャム(サイアミーズ)や
バーミーズなどの東洋ネコの血統
を持っている猫は、栄養にならない
ものを食べる異食症を発症しやすい
と言われています。
そしてそれらが好むものは、
特に繊維質で多くはウール、次に
コットン、ナイロン、ポリエステル
などです。
これは異食症の一種で
ウールサッキングと呼ばれます。
この理由ももちろん分かって
いませんが一説にはウールに
含まれる天然のラノリンを求めて
いるとも言われるのですが、この
仮説は証明されていません。
*ラウリン・・
ウールに覆われた動物の皮脂腺から
分泌される蝋(ロウ)で、ウールを
意味するlānaと油を意味するleum
に由来する
また、遺伝的要因も考えられた
ようですがいずれもそれを証明
するまでには至らず、この行動の
原因は解明されていません。
しかし、この異食症を起こす猫
の多くが他の異常行動も示して
いることが多く、
飼い主を噛んだり、過剰に
引っ掻いたり、異常に甘えたり、
異常に神経質など。
これらは不安やストレスの表れだと
言われ、異食はその転嫁行動だと
考えられています。
猫が感じるストレスと言うのは
実にさまざまなものがあります。
異食症においては、生後数ヶ月
の比較的若い頃から見られる
ため、子猫のとき、早い段階で
母猫から離されたり、離乳が
うまくできなかったりした子に
起こりやすいとも言われます。
その他、考えられる要因としては
*何らかの病気に対するストレス
*空腹時間が長い
*飼い主の気を引くため
*生活環境におけるストレス
*多頭飼育によるストレス
*食事の栄養が足りていない
*退屈なとき
などがあります。
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<異食症の対処法は?>
上記のような理由から異食症は、
ストレスを強く感じたときの
慰めになる行動と考えるのが
一番近いと思われます。
人間の赤ちゃんの指しゃぶりの
ような感じですかね。
こう考えるとやはり、異食症を
やめさせるには、猫さんが感じて
いるであろうストレスを取り除く
ことが一番です。
まずは猫さんが何に対して不安、
ストレスを感じているかを突き
止める必要があります。
<健康診断>
腸内寄生虫やウイルス検査など
表立っては分かりにくい疾患を
抱えている場合もあります。
一通りの健康診断を受けましょう。

<キャットフードの見直し>
安い質の悪いキャットフードなどは
猫に本来必要な栄養価が足りてない
ことが多いです。
猫は本能的に自ら、必要な栄養素の
目標比率を達成するように、摂取量
を調整する動物です。
つまり、飼い猫は味よりも栄養に
基づいてキャットフードを選ぶよう
学習するのです。
しかし、決まったものしか与えられて
おらず、しかもそのフードが猫に
とって必要な栄養価が足りていない
とすれば、それは猫にとってストレス
であり、他の何らかの異物を食べよう
としても不思議ではないのです。
また、子猫や幼猫では圧倒的に
食事回数が足りていないことも
あります。

<生活環境におけるストレス>
例えば、多頭飼育の場合には
相性の合わない猫さんがいた場合
などトイレや食事も落ち着いて
出来ないなどもあります。
一人でゆっくりくつろげる場所
があるか?
トイレの数は足りているか?
(猫の頭数+1が理想)
食事が落ち着いて食べれる環境
にあるか?
などなど今一度観察してみましょう。
<愛情不足>
異食症を起こす猫さんは特に
甘えっ子の子が多いです。
つまり、構ってちゃんです。
飼い主の愛情を強く望み、常に
相手にしてほしい。
遊んでほしい。
そんな猫さんはなるべく構って
やる時間を取ることが大事です。
直接遊んでやれなければ常に声を
かけ、名前を呼んであげること
も効果的です。
また、異食症は若い子に多いと
言うことからも遊び足りずに
運動不足になって欲求不満が
溜まっているとも言えます。
しかし、見ていられないとき
には、食べてしまう可能性もある
ため、安易にオモチャなどを与える
のは危険なのでそのような場合には
フードパズルなどがいいですよ。
退屈しのぎにもなりますし、
猫の本能を刺激し、欲求を満たす
ため、ストレス解消にもなります。
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また、基本的は猫が食べてしまい
そうなものは環境中に置かないよう
にするのがベストですが、それも
なかなか難しいですよね。
最初は、何かを食べようとして
いたら、気をそらすことが大事
ですね。
オモチャで誘ってもいいし、
少量のキャットフードやオヤツ
で釣ってもいいと思います。
その間にも猫さんのストレスや
不安が解消されていけば徐々に
落ち着いてくる可能性も十分あります。
また、どうしても見てられない場合
にはゲージに入れて行くという
のもやむを得ないかもしれません。
ご家庭によって飼育環境も
生活スタイルもさまざまでしょうが
まずは猫さんの目線で猫さんの
気持ちになって色々と考え改善
できるところはしてあげるよう努力
しましょう。
人にも異食症はありますし、
その原因はやはりストレス性の
ものが考えられています。
猫は人よりも敏感でストレスを
溜めやすい動物ですから。