猫の腎不全の治療、予防のカギ!血中たんぱく質AIMとは?

なぜ猫の死因のトップは腎不全
なのか?
なぜ猫に腎不全が多いのか?

 

これまで不明とされていた原因が
遂に解明されました。

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東大の研究チームが解明した原因
は、急性腎不全になったとき、人や
マウスではAIMというたんぱく質
活性化し、腎機能を改善させるの
ですが、猫ではこのAIMが十分に働いて
いなかったということです。

詳しくはこちら↓

ws000004猫の腎不全の治療薬が開発中!期待される効果や実用化の時期は?

 

ではこの『AIM』とは一体
どのようなものなのでしょうか・・

 

実は、この『AIM』、東京大学では
人の急性腎不全の治癒に重要な
役割を果たすとして研究が行われて
いて、今年度(2016年)1月に米国の
「Nature Medicine」オンライン版
で研究成果が公開されています。

 

また、それ以前2013年4月には、
人の肥満に伴う自己免疫疾患の
カギとして『AIM』が重要と解明
しているのです。

猫の慢性腎不全の予防効果が期待できるサプリやおやつなど!

 

<『AIM』とは?>

 

『AIM』は「Apoptosis Inhibitor
of Macrophage」の略で1999年に
発見されたタンパク質の一種です。

 

AIMは、体の中で血液細胞の一種
であるマクロファージだけが特異的
に産出する分泌タンパク質で、
人間の場合は1ml当たり5~10μg
ほどのAIMを血液中に持っている
ということです。

 

その他、マウスやラット、犬など
多くの哺乳動物が持っているタンパク質です。

 

猫の場合は人間よりも多くのAIM
が血中に存在していることが
分かっています。
(人の血中AIM濃度約5ug/ml
マウスは約3ug/ml、猫は21.7ug)

量はたくさんあると言うことですね。

 

AIMの機能は、アポトーシス
(細胞死)を抑制して細胞を長生き
させるというもので、その後の
研究によって、アポトーシスの
抑制だけではなく、肥満やそれに
伴うさまざまな病気に非常に重要
な役割を持っていることが分かった
そうです。

 

AIMは脂肪細胞の中に入り込み、
中性脂肪を分解、脂肪細胞の
サイズを小さくします。

 

また、この作用は肝臓においても
同じで肝細胞に入り込み溜まった脂肪
を溶かすことにより脂肪肝の抑制
にもなるわけです。

 

その他、マクロファージ(白血球の一種)
や上皮細胞など多くの細胞に取り込まれる
ことが分かっています。

 

これらによってAIMは脂肪溶解
たんぱく質とも呼ばれ、上記の
「人の肥満に伴う自己免疫疾患の
カギ」ということ、また「メタボ
制御」につながるとされているようです。

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<AIMが腎臓に与える影響について>

 

そして、肝心の腎不全については
と言うと、AIMのそれまで知られて
いなかった作用メカニズムによる
ものです。

 

急性腎不全は、短期間のうちに腎臓機能に
が低下する状態で、尿道閉塞や腎臓の
血流障害、また中毒(腎毒性)などによって
引き起こされます。

 

そして、急性腎不全の場合には、早期に
原因治療が行えれば、回復することも
あり、その場合、腎機能低下は一過性の
ものとなります。

 

ただ、この急性腎不全を繰り返し起こす
ことで慢性腎不全へと移行するリスクが
高まると考えられています。

 

そして、急性腎不全になると
尿細管(尿の通り道)に細胞の死骸
(ゴミ)が詰まります。(尿細管の閉塞)

 

この閉塞によって糸球体ろ過量の低下、
周辺組織に炎症や組織化を起こし、
腎臓の機能が低下していくわけです。

 

そのため、尿細管内に蓄積する
壊死細胞を速やかに取り除くことが
急性腎不全の治療には重要なのです。

 

そして、AIMは血中でIgM(免疫グロブリンM)
に結合して存在しています。

 

AIMの血中濃度のレベルは、IgMの
レベルに依存して体内安定性を維持
しています。

 

そして、腎臓の機能が低下するとAIMは、
IgMから解離して尿中に移行して壊死細胞
に付着
します。

 

そうすると壊死細胞に付着したAIMが
目印となり、周囲の細胞が一斉に
壊死細胞を掃除して迅速に詰まりが
改善されるのです。

 

その結果、腎機能が速やかに
改善されるということが明らかに
なったというわけです。

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しかし、急性腎不全時にこのAIMが
十分な量、尿細管内に到達しなければ、
壊死細胞が除去できず、閉塞が持続し、
腎臓組織の回復が妨げられ、機能は
どんどん低下していきます。

 

実際、実験ではこのAIMを持たない
マウスでは、急性腎不全になった
とき詰まった壊死細胞は除去される
こともなく、腎機能は悪化し続け
亡くなってしまったということです。

 

またAIMを正常に持っている場合
でも重症の急性腎不全を起こすと
体内のAIMの量では十分に壊死細胞が
除去されず、詰まりが解消されな
いまま悪化、多くが亡くなってしまったと
いうことです。

 

そしてこのどちらの場合でも、
AIMを静脈から注射することで
詰まりは劇的に解消され、腎機能
も改善し、死亡率は著しく低下
したということです。

 

つまり、人の場合でも個体差が
あり、AIMの量が不十分である
場合や、重度の腎不全の場合には
AIMの投与が有効ということですね。

ws000004腎不全の猫のケアや看病!少しでも楽に長生きさせたいから!

<猫のAIMについて>

 

猫では、このAIMが機能していないと
いうことですが・・

 

ただ、その後の研究によると、
猫には、他の哺乳動物にはない
特殊なAIMタンパク質が存在して
いることが分かったそうです。
(猫には、人やマウスと同じ分子量の
AIMとさらにそれより分子量が大きい
AIMの2種類が存在している。)

 

さらに、猫のAIMは、壊死細胞を除去
する機能的には正常であることが実験に
おいて確認されたのです。

 

・・ということは??

 

猫のAIMは、IgMとの結合力が非常に
強く、解離しにくい性質を持つという
ことが示唆されています。
(AIMは、IgMに結合した状態では
不活性型で本来の機能を発揮できない
ことが分かっている。)

 

実際に急性腎不全を自然発症した猫
の血清検査をしたところ、人やマウス
のような遊離型AIMは見られず、また
尿細管内の壊死細胞にAIMの付着も
見られなかったとのことです。

 

つまり、猫のAIMは、IgMとの親和性が高く、

*IgMから解離できないために糸球体を
通過できず、壊死細胞を除去できない。

*血液中にAIMが高濃度に存在している
にも関わらずIgMに結合したままである
がゆえ、急性腎不全時の治癒機能が働かず
腎機能の回復脳が損なわれている。

ということが示唆されているのです。

 

また、人やマウスでは正常時にも
わずかな遊離型AIMが尿中へ移行して
尿細管の点検・管理を行なっていますが
猫にはそれが存在しないため、腎不全の
好発に関連しているとも考えられています。

 

そのため、AIMが不活化状態にある
猫においては、体外から活性型AIMを
投与することで急性腎不全の治療や
慢性腎不全の予防、治療が可能になる
のでは?

ということで治療薬の開発が進められています。

 

早い開発が望まれますね!

 

腎不全で亡くなる子が少なく
なれば、猫さんの寿命は大幅に
延びることが期待されます!

 

また、肥満猫が増加していてそれに
伴うさまざまな疾患なども問題になって
いますが、同様にAIMが効能を示す
可能性があるとも考えられています。

 

AIMによる猫のさまざまな疾患の
予防や治療効果の向上が期待されますね!

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