猫の口の中に見られるできもの
はほとんどの場合が腫瘍です。
良性のものもありますが、
猫の口の中にできる腫瘍は
悪性のものも多く、早期治療が
重要になってきます。
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猫の口の中にできもののような
ものがある・・と気が付きやすい
のは唇の裏の歯茎の部分からピンク
色のイボのようなものが表面から
ポコっと出ている場合が多いです。
このタイプの多くはエプリス
(エプーリス)と呼ばれる良性腫瘍で
繊維性エプリス、骨性エプリス、
棘細胞性エプリス、巨細胞性エプリス
の4つに分類されます。
良性ですが、段々大きく成長する
ため、手術で切除する治療が一般的です。
また、棘細胞性エプリスの場合は、
腫瘍細胞が浸潤していき、骨や歯
などを溶かしていくため、広範囲に
渡っての腫瘍の切除が必要になります。
<口腔がん>
猫の口腔内に見られる腫瘍で
多いのはいわゆる「がん」と言われる
悪性腫瘍です。
悪性の腫瘍はその原因によって
発生の仕方もさまざまで、口の中
のどこにでも発生する可能性があります。
猫の口腔がんは主に、
*扁平上皮癌
*悪性黒色腫
*繊維肉腫
です。
<扁平上皮癌>は、扁平上皮と
言う細胞ががん化することで、
口腔や食堂・気管や鼻腔などに
多く見られる腫瘍です。
顔などの体表に発生した場合は
分かりやすいですが、口腔内の
場合は、口臭やよだれなどの症状、
異変で気付くことが多いです。
腫瘍自体は、潰瘍のような感じに
見えることが多いです。
早期に腫瘍を広範囲で切除する
必要があります。
猫の扁平上皮癌の症状や治療法は?顔面の傷や皮膚炎に要注意!>
<悪性黒色腫>は、メラノーマと
呼ばれる皮膚がんの一種です。
口腔内の粘膜、歯茎や舌などに
発生する腫瘍で、最初はほくろの
ような黒色の斑点状のものが見られます。
進行していくと、潰瘍やびらんの
ような感じになっていきます。
口臭や出血を伴うよだれ、嚥下障害
などの異変で気付きやすいです。
発見次第、広範囲に腫瘍を切除する
のが一般的な治療です。
リンパ節や他の臓器(肺など)に
転移しやすい腫瘍です。
猫の口腔がん!悪性黒色腫(メラノーマ)の原因や症状と治療法!>
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<繊維肉腫>は、猫の場合には、
ワクチン接種肉腫(注射部位肉腫)
と呼ばれるタイプのものが多く、
予防接種後に注射部位に肉腫(腫瘤)
が発生します。
それ以外にもあらゆる部位に発生
します。
発見次第、腫瘍のまわり広範囲に
渡っての切除手術の対象となります。
猫の繊維肉腫の症状や治療法!ワクチン接種が原因ってホント?>
猫の口腔内にできる腫瘍は、
口の中・・ということもあり、
気付くのが遅れ、分かったときには
進行していることが多いです。
日頃から歯磨きの習慣や、口の中を
チェックしていれば早期発見も可能
です。
いずれにしろ、猫の口の中に
できる腫瘍(できもの)は、悪性は
もちろん、良性であっても切除が
必要です。
進行して大きくなってしまうと、
口が閉じられなくなったり、食事が
できなくなったりします。
また腫瘍の切除は、腫瘍を含む
広範囲を切り取ることが一般的です
ので、腫瘍が大きくなってしまうと
顎の骨や歯茎まで切除せざるを
得ない状況になってしまうことも多くあります。
ですから、なるべく小さいうち、
初期のうちに手術で切り取って
しまうことが大事なのです。
<口腔内を清潔に保つ>
猫の口腔内にできる腫瘍の多くは
原因が解明されていませんが、
要因の一つとして、口腔内の
衛生状態との関連性も指摘されています。
猫はもともと口内炎や歯周病などの
疾患が多いため、口の中を清潔に
保つことは非常に重要なのです。
また、常に歯磨きや、口の中を
チェックすることで異変にも
早期に気付くことができますし。
口臭やよだれ、出血などはもちろん
猫が口元を気にしてないか?
食事を食べづらそうにしていないか?
など日頃から注意して見てあげてください。
猫の口の中にできもののような
ものを発見したときには、様子を
見ようなどとは思わずに早期に
診察を受けてくださいね。
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