猫の食性は?
猫は、完全なる肉食動物です。
野生のころは、単独で狩りを
して小動物(ネズミやウサギ、
小鳥など)や爬虫類を捕まえて食べていました。
つまり、主食はタンパク質なのです。
体の構造的にも腸が短く、動物性
の食物を無駄なく消化、吸収できる
仕組みになっています。
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そのため、穀類や野菜、炭水化物を
消化するための器官は、あまり
発達していないのです。
猫が主に食べていたネズミで
言うと、その組成はタンパク質と
脂質が98%を占め、炭水化物は
わずか1%程度です。
極端に言えば、猫を含む肉食動物
はタンパク質と水だけでも生きて
いけるということになります。
人間と生活を共にするように
なった現在でも、基本的に
その食性は変わっていません。
猫は野生のころ、そのままの本能
を残しています。
また、猫はそもそも肉食動物
なので、人間と比べても必要な
栄養素の種類や量に違いがあります。

肉食動物にはタンパク質が重要
人間は、炭水化物が吸収効果の
高いエネルギー源ですが、
肉食動物にとっては、タンパク質
が非常に重要なエネルギー源となります。
人間の5~6倍のタンパク質を
必要とします。
また、犬と比べてもその要求量は
おおよそ2倍です。
タンパク質は、皮膚や被毛を
作ったり、新陳代謝を促したりと
猫は毎日タンパク質を消費しています。
また、タンパク質を構成する
アミノ酸のうち、一部は必須
アミノ酸と呼ばれ、体内では合成されません。
そのため、毎日の食事で十分な
タンパク質と必須アミノ酸を摂取
できるように、猫の食性に合った
栄養素がバランスがよく含まれる
キャットフードを選ぶことが重要になります。
しかし、残念ながらこの猫の食性に
合った栄養組成で作られている
キャットフードは非常に少ないのが現状です。
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炭水化物の割合が多すぎる
キャットフード
特に日本製のキャットフードですが
炭水化物の割り合いが30%~40%
と非常に多く、小麦やとうもろこし
などの穀類が原料に使われています。
また、このようなフードは
ビタミンやミネラルなどの組成
バランスも悪く、タンパク質
(肉など)の原料としてもとても
粗悪なものが使われていることがほとんどです。
そして、とても安いお値段で販売されています。
このような現状から見ても
まだまだ日本は、ペット後進国と言えます。
猫の体のことをちゃんと考えて
必要な栄養素、安心できる品質の良い
原材料を使ったフードは海外製品に
頼らざるえないのが今の現状です。

猫にとって理想の栄養組成の食事は、
・タンパク質30%~35%、
・脂質18%以下、
・粗繊維質3%〜6%
・炭水化物10%以下
とされています。
(年齢によって要求量は変化する)
今では、日本の小さなメーカーでも
猫本来の食性を考え、栄養要求に
見合った良質なフードを作っている
ところも少しずつ増えてきました。
まだまだ、内容的には疑問点も
多い部分もありますが、さらに
今後に期待していきたいと思います。