猫の瞳孔は大きさが変わる!?
猫の目は、状況によって瞳孔の
大きさが変わることで知られています。
これは、周りの光の量が影響しています。
暗い場所では、光を多く取り込む
ように瞳孔を大きく見開き、
明るい場所では光が入り過ぎない
ように、細く縮めて調節しています。
また、猫の瞳孔は光以外でも反応します。
緊張や恐怖を感じているとき、
攻撃しようとしているとき、
満足しているときなど感情に
よって瞳孔の大きさは変化するのです。
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ですから、猫はその場その時の
さまざまな状況によって、
瞳孔の大きさを変化させるのが普通なのです。

瞳孔が開きっぱなし!?
コロコロと大きさの変わる猫の瞳孔
ですが、この瞳孔が開きっぱなし
になってしまうことがあります。
両目ともそうであったり、
片目だけがその状態になることもあります。
これは、猫では意外に多い
目の病気や、他の病気など、
さまざまな原因が考えられます。
そして、この状態を放っておくと、
最悪の場合失明する可能性もある
非常に怖い病気もあるのです。
考えられる病気
猫の瞳孔が開きっぱなしに
なる症状で、考えられる病気は、
目そのものの病気の場合と、
他の病気の症状によって二次的に
起きるものがあります。
目の眼圧が高くなり、視覚障害を起こす病気です。
眼圧は、「眼房水」という分泌物
の排出により保たれていますが、
この眼房水の量が何らかの原因で
うまく循環できなくなると目の中に
水が溜まってしまい、眼圧が上がってしまいます。
緑内障が進行すると視力障害が起こり、
ときには視力を失うこともあります。

目の奥にある網膜という部分が
変性してしまい徐々に視力が落ちてしまう病気です。
先天性(遺伝)により起きたり、
後天性の状況で発症することもあります。
症状が進行すると、
徐々に視力を失っていき、
常に瞳孔が開きっぱなしになったり
失明する場合もあります。

白内障とはカメラのレンズと同じ
役割をする目の水晶体が白濁することです。
白内障は進行すると視力が低下し、
場合によっては眼球内で炎症
(ぶどう膜炎など)を併発し、
続発性の緑内障へ進行することもあります。

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慢性腎不全は飼い猫の死因の
トップに挙げられ、猫には非常に多い疾患です。
腎臓の組織が少しづつ、
壊れていって、機能不全になり、
全身に毒素が回り(尿毒症)死に至る怖い病気です。
進行すると、高血圧になるため、
眼底出血や網膜剥離の原因となります。

猫の甲状腺機能亢進症は
甲状腺ホルモンの過剰分泌
によって起こる病気です。
特に10歳以上をすぎた猫に
起こることが多いです。
原因としては、
甲状腺の過形成、甲状腺の腫瘍など
が挙げられます。
特徴的な症状として、
食欲増進、落ち着きがなくなる
多飲多尿などが見られます。
また、交感神経が優位になるため、
瞳孔が開き気味になります。

その他、脳炎や脳腫瘍などから
くる神経疾患によって、
瞳孔が開きっぱなしになることもあります。
しかし、いずれの場合も、
瞳孔の症状以外に他に何らかの症状が
出ている場合がほとんどです。
何か、一つでもおかしいなと
異変を感じたら、他にも症状が
出ていないか注意深く観察して、
早めに動物病院を受診しましょう!