猫が頭をブルブル振る!?
猫は通常、痒みや痛みなど気になる
ところがある場合は、前足や後ろ足
で引っ掻いたり、自分で舐めたりします。
つまり、その猫が頭をしきりに振る
場合は、足で引っ掻いたり、自分
で舐めたりすることができない
耳の中や頭の中の異常が考えられます。
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原因としては、さまざま考えられ
ますが、主なものとしては以下
の状態が挙げられます。
<耳の異常>
猫に多いのが、耳ダニや細菌感染
などにより起こる外耳炎などの
耳の病気です。
外耳炎を起こす原因にもよりますが
激しい痒みや、痛み、違和感など
を伴うため、頭をふる症状がよく見られます。
この場合は、頭をふる行動以外
にも耳を痒がって引っ掻いたり、
耳アカが大量に出たり、耳だれ
したりなどの症状が見られます。
また、耳への異物混入によっても
同様の症状が見られます。
<脳の異常>
脳炎や脳腫瘍などが原因となって、
神経症状が見られたり、頭を
ふったりする症状が起こります。
この場合は、歩き方がおかしく
なったり、目が揺れたり、頭が
傾いたままになったり(斜頚)
ふらふらしたりなど、さまざまな
症状が現れます。
<中毒症状>
なんらかの中毒物質を食べたり
舐めたりした場合に、中毒症状の
一つとして、頭をふる行動が
見られることがあります。
この場合は、他に、嘔吐や下痢、
よだれなどの症状が出ることがあります。
その他の症状や異常をチェック
猫が頭をふる行動が見られたら、
以下のことをしっかりと観察しましょう。
・耳の中の汚れや匂いのチェック
・痒がって引っ掻いていないか
・耳たぶが腫れていたり変形していないか
・耳は聞こえているか
・歩き方や行動に変化はないか
・交通事故など、外傷はないか
・元気、食欲はどうか
・下痢や嘔吐など他の異常はないか
などをチェックして、動物病院で
伝えるようにするといいですね。
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考えられる病気
猫がしきりに頭をふる行動をする
場合に考えられる病気として
主なものは、
<耳ダニ>
猫の耳の病気で多いのが
「ミミヒゼンダニ」の寄生に
よる耳ダニ症です。
黒い耳垢がたくさん出てきて、
激しい痒みをともなう場合は、
耳ダニだと思ってほぼ間違いないでしょう。

<外耳炎>
猫の外耳炎は、耳の中の外耳道の
部分が何らかの原因により、
炎症を起こして、痒みや痛みを
伴ったり、異常な耳アカなどの症状が
現れる病気です。

<中耳炎>
猫の中耳炎とは、耳の鼓膜の奥に
ある「中耳」に炎症が起きる病気です。
中耳炎の多くは、外耳炎が進行して
鼓膜や鼓膜の奥にまで炎症が広がる
ことにより起こります。

<内耳炎>
猫の内耳炎とは、耳の鼓膜の奥に
ある「内耳」に炎症が起きる病気です。
内耳は、鼓膜の奥の「中耳」の
さらに奥にあり、聴覚を司る
蝸牛器官や平衡感覚を司る前庭器官
や三半規管などがある部分です。

<耳血腫>
猫の耳血腫(じけっしゅ)は、
耳介(じかい)の軟骨が何らかの
原因によって、折れ曲がったり、
亀裂が入ることで、耳介の内部で
出血し、血が溜まった状態になり、
耳が腫れてしまう病気です。

<中毒>
猫の中毒とは、何らかの薬物や
化学物質、食べ物などを食べたり、
舐めたり、吸い込んだりして、
体のどこかに機能障害を生じた状態
のことを言います。
人間は大丈夫でも猫は身体が小さい
ので、少量の物でも中毒を起こす
可能性があります。

<脳炎・脊髄炎>
猫の脳炎や脊髄炎は、なんらかの
原因によって、脳とそれを包む髄膜、
さらには脊髄にまで炎症を起こす病気です。
その多くは、細菌や真菌、ウィルス
や寄生虫などの感染によるものです。

<耳の異物混入>
外耳道に異物が混入することで、
頭をよく振ったり、引っ掻いたりする
症状が現れます。
猫の耳は、垂直耳道、水平耳道
の2種類からできていて、一度異物
が入り込むとなかなか出にくい
構造をしているのです。
犬では、健康な子でも頭や全身を
ブルブルふる行動がわりとよく
見られますが、この行動は、
健康な猫では、まずしない行動です。
猫が頭をしきりにふる行動はなんらか
の異常や病気があります。
耳の病気も進行すると脳にまで
影響を及ぼすことも多くあります。
早期発見・早期治療を心がけましょう。