猫のハゲやフケは病気?
猫は、本来抜け毛が多い動物です。
一年中、抜け毛はありますが、
特に春や秋の毛が抜け変わる
時期には、大量の抜け毛が発生します。
しかし、それ以外の時期にも
大量の抜け毛や部分的な脱毛(ハゲ)
などがあれば、それは何らかの異常と言えます。
また、脱毛はないが、フケが
あまりにも多く出る場合なども、
何かしらの異常と考えるべきです。
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猫は、全身厚い被毛に覆われて
いますので、皮膚の状態はパッと
見では分かりにくいですが、異常
な抜け毛や、フケが見られたら、
皮膚の状態をよくチェックしてみましょう。
皮膚状態や猫の様子をチェック
まず、猫さんの皮膚、被毛に
なんらかの異変を感じたら、
気をつけて観察するべきは、
・痒みはないか
・皮膚に赤みや発疹はないか
・しきりにグルーミングをしていないか
・脱毛場所の確認
・異臭がしないか
・炎症やただれはないか
・カサブタはできていないか
・皮膚が硬くなっていないか
・被毛が変色していないか
・皮膚表面にしこりはないか
・ノミなど目に見える寄生虫の有無
・その他、猫の行動の変化
などを確認します。
基本的に一つでも当てはまれば、
何らかの病気の可能性が高いです。

早期に原因を突き止め悪化を防ぐ
猫の皮膚に見られる異常の症状は
一つではなく、複数見られること
も多く、放置するとさらに症状が
増えていくこともあります。
また、猫は気になるところが
あると、自分でしきりに舐めるため、
さらに症状を悪化させてしまいます。
そのため、何となく抜け毛が
多いかな?程度でも一晩経ったら、
ハゲが出来ていた・・
2日目には、ハゲが大きくなり
複数できていた・・
などと言うことも多々あります。
猫の、脱毛やフケを伴う病気には
さまざまなものがあります。
・寄生虫によるもの
・アレルギーによるもの
・細菌感染によるもの
・真菌の感染によるもの
・心因性のもの
・内分泌疾患によるもの
など実に多岐にわたります。
まずは、皮膚に何らかの異常が
見られたら早めに病院に連れて
行って、その原因を突き止め、
早期に治療をすることが大事です。
主に、脱毛や大量のフケなどを
伴う皮膚病の原因として、
可能性のあるものには以下の
ような疾患が挙げられます。
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毛が抜ける・ハゲ・フケ
などの症状で考えられる病気
疥癬とは、ヒゼンダニの寄生により
激しいかゆみを伴う皮膚病です。
ヒゼンダニは顕微鏡で見ないと
分からない小さなクモに似たダニです。
皮膚糸状菌症は、真菌症・白癬・
猫カビなどとも呼ばれ、
治りにくい猫の皮膚病の一つと
して挙げられます。
その名のとおり、皮膚糸状菌と
いう真菌に感染することにより、
皮膚にさまざまな病変を伴う病気です。
猫に多い皮膚病で、何らかの
アレルギーに関連して皮膚に痒み
や炎症が生じ、発疹や脱毛、潰瘍
などが見られる病気です。
白血球の一種の好酸球という細胞
が多く見られる肉芽腫ができる
ため、好酸球性肉芽腫と言われます。
猫の日光皮膚炎は、日光過敏症
や紫外線アレルギーとも呼ばれ、
名前のとおり、強い紫外線を
長時間浴び続けることで発症する
皮膚炎のことです。
白猫や毛の色が薄い猫に発生が
多く、紫外線から皮膚を守る
メラニン色素が少ないため、
紫外線に対する抵抗性の低さが
原因だと考えられます。
猫のアレルギー性皮膚炎は、
なんらかの異物に対して、体の
免疫機能が過敏反応すること
により、皮膚が炎症を起こす病気です。
ノミや食物、薬剤、花粉など
なんでもアレルギーの原因に
なりますが、猫で最も多いのは
ノミのアレルギーとされます。
猫のツメダニ症とは、ダニの一種
である「ツメダニ」が猫の皮膚に
寄生することで発症する病気です。
若齢の猫に多く発症する傾向があります。
このツメダニ症は、人にも感染
する人畜共通感染症の一種です。
猫のスタッドテイル症は、
尻尾の付け根辺り(背中側)にある
分泌線(尾腺)が、何らかの理由
で過剰に分泌することにより、
皮膚炎などを起こす病気です。
尾腺炎とも呼ばれます。
スタッドテイル症は、猫特有の
皮膚病で、特に去勢をしていない
若齢のオス猫で多く見られます。
猫の心因性脱毛症には2つのパターンがあります。
猫が何らかのストレスを感じる
ことにより、過剰なグルーミング
(毛づくろい)をすることで、脱毛
や皮膚炎を起こす場合。
また、ストレスによる精神的変化
から毛細血管が収縮し、血行が
悪くなることにより、毛が抜けてしまう場合。
猫の脂漏症(しろうしょう)は、
皮脂腺から脂が異常に分泌される
ことにより、皮膚の角質化が進行
し、脂のかたまりや、かさぶた
などができる皮膚病です。
脂漏症は「脂漏性湿疹」や
「マラセチア皮膚炎」とも呼ばれます。
猫の甲状腺機能亢進症は
甲状腺ホルモンの過剰分泌に
よって起こる病気です。
中~高齢の猫に起こることが多いです。
原因としては、甲状腺の過形成、
甲状腺の腫瘍などが挙げられます。
クリプトコッカスという真菌(カビ)
の感染により発症する病気です。
猫だけではなく、ヒトや犬にも
感染する人畜共通の感染症です。
通常、健康な猫が感染すること
はあまりないですが、他の病気
で抵抗力がおちているときや、
免疫力が低下したときに感染しやすくなります。
扁平上皮と呼ばれる、皮膚や
角膜などの体表面の口腔や食堂・
気管や鼻腔などの体内への入口と
なる部分の細胞が、ガン化したものです。
白猫や、部分的に白い被毛を
持つ猫に発症しやすく、主に
顔面の鼻の周辺やまぶた、耳介
など、毛の薄い部分に多く発生します。
猫の皮膚、被毛の異常を早期に
見つけるには、ブラッシングや
マッサージなど日頃からの
スキンシップが大事です!
早期発見・早期治療で、猫さん
の皮膚の健康を守ってあげましょう!