猫のアレルギー性皮膚炎とは?
猫のアレルギー性皮膚炎は、
なんらかの異物に対して、体の
免疫機能が過敏反応することに
より、皮膚が炎症を起こす病気です。
ノミや食物、薬剤、花粉などなど、
なんでもアレルギーの原因になり
ますが、猫で最も多いのはノミのア
レルギーとされます。
痒みにより激しく引っ掻くことで
二次感染を起こし、皮膚症状を
どんどん悪化させるなどが見られます。
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症状は?
アレルギーを起こす原因物質に
よっても症状は変わりますが、
一般的には、痒み、フケ、発疹、
赤いポツポツ、脱毛などが見られます。
また、自分で引っ掻いてひどく
してしまうと出血してカサブタになったりします。
ノミが原因の場合は、腰部から
お尻にかけて症状が現れ、強い痒み
や発疹、脱毛が見られます。
食物が原因の場合は、多くは
頭部(顔)~頸部に症状が見られますが
全身に現れることもあります。
何らかの異物(プラスチックや金属
など)に接触したと見られる
アレルギーの場合は、その接触部分に症状が現れます。
原因は?
猫のアレルギー性皮膚炎は、
アレルギーの原因になっている
アレルゲンに触れたり、接種したり
寄生されたり、吸引してしまうこと
で引き起こされます。
アレルゲンになりうるものには、
さまざまなものがありますが
多くは、
・ノミやダニなどの寄生虫
・食物中のたんぱく質
・プラスチックや金属、布製品など
・花粉やハウスダストなど
が挙げられます。

また、アレルギーの原因は一つでは
ない場合も多く、さらに個体差に
よって、発症の度合いも異なります。
治療法は?
猫のアレルギー性皮膚炎の治療は、
基本的には原因となっている
アレルゲンを特定し、取り除くことが重要です。
ノミやダニなどの寄生虫の場合は、
皮膚検査や視認にて比較的容易に
診断できますが、食物や他の
アレルゲンの特定は、非常に難しく
困難とされます。
そのため、除外法と言う方法が
取られることが多いです。
疑わしいアレルゲンを予想して、
それを除外していく方法です。
食物アレルギーが疑われるとき
には、そのアレルゲンになりそうな
材料(タンパク質)が入っていない
食事に切り替えるようなことです。
幸い、食物アレルギー用の療法食が
各メーカーから数種類販売されています。
主に食物中のたんぱく質に
アレルギー反応を起こしますので、
通常多く使われる鶏肉、豚肉、牛肉
などを使わず、他の肉や魚などで
代用してあるものです。

また、プラスチックや金属などが
疑わしく、食器の材質がそうであった
場合などは、食器を変えて見るなどします。
さらに、ハウスダストや花粉など
が疑わしいときにも、環境中から
極力除去するような対策をとります。

それとともに、皮膚の炎症や痒みに
対する治療(主にステロイドや
抗ヒスタミン剤)を併用していきます。
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予防法とまとめ
常日頃から、アレルゲンとなりうる
ものを除去し、接触しないように
することが大事です。
ノミなどの寄生虫は、定期的な
駆除剤の投薬で予防できます。

また、室内の飼育環境も重要です。
ハウスダストの除去や清潔を
心がけるようにしましょう。
空気清浄機などを活用するのもいいですね。
また、シャンプーやこまめな
ブラッシングなどで、猫さんの
体を清潔に保つことも大事です。
また、食事の面でもキャットフード
以外の食べ物(人間の食べ物など)
などは与えないようにしておくと、
食物アレルギーの症状が出たとき、
アレルゲンの特定もしやすくなります。
そして、少しでも皮膚の異常を
発見したら、悪化する前に早期に
病院を受診して治療するようにしましょう。

また、病院によっては、
血液検査などで、アレルゲンの
抗体検査をして、アレルギーの
原因を特定するところもあります。
しかし、いまだ猫のアレルギー
検査は、正確な判定が出にくいこと
もあり、費用も高額で現実的ではない
面も多くあり、獣医師によって見解
は分かれるところだと思います。