猫の乳がん(乳腺腫瘍)の治療や手術費用、悪性や転移について!

メス猫の乳腺にできる腫瘍の
ほとんどは悪性の癌(ガン)です。
犬では乳腺腫瘍の50%は良性ですが
猫の場合は悪性の確率が非常に高く
約80%以上が悪性です。
つまり命に関わってきます。

 

ですから、なるべく早期に発見して
治療をすることが大事になりますし、
寿命を伸ばすことにもなります。

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こちらでは猫の乳腺にできる腫瘍
(主に癌)について症状や治療などを
まとめてみましたので参考にしてください。

 

 <猫の乳腺腫瘍の症状について>

 

愛猫の乳腺腫瘍に初期で気が付く方は
少ないと思います。
常にお腹周りを触って入れば別ですが
嫌がる子も多いですしね。

 

ですから、乳腺付近のしこりに気がついて
来院される場合の多くは、すでに1cmを
超える大きさになっていることも多いです。

 

さらにその時には、1ヶ所だけではなく
その他にもできていることが多いです。


猫のオッパイ(乳腺)はお腹のところだけだと
思ってらっしゃる方も多いのですが猫の
乳腺は足の付け根から胸の上の方まであります。

 

猫の乳首は小さいですし、毛があるから
触っても分かりにくいですが。

 

猫の乳首は、一般的には左右で8個
あります。ただし個体差があり、少ない
場合には6個、多い場合には12個あります。
(また左右対称ではなく、奇数の場合もあります。)

 

その乳首周囲の乳腺部分にシコリ(腫瘍)
はできます。
乳首を巻き込むようにすぐ下にできること
もあれば、乳首から数センチ離れたところ
にできる場合もあります。

 

ですから、数が増えていった場合には
お腹から胸にかけて全体に散らばる
ように複数できることも多いです。

 

また、でき始めは小さい(数ミリ)ですが
大きくなってくると数センチ(4~5cm)
にまでなることもあります。

 

ただ、猫のお腹の皮膚は薄くて
柔らかいので、常にやさし~く
さすっているだけで、小さなシコリでも
見つけることは難しくありません。

 

猫の乳腺にできる腫瘍は、ほとんどが
悪性のがんなので、硬いです。
乳首とは違った感触と硬さがあるので
大きさにもよりますが割と分かりやすいです。

 

初期では特に何の症状もないため、
発見するには、お腹を触ってチェック
するしかありません。

 

少しずつ腫瘍が大きくなってくると
違和感に猫が気にしてしきりに舐める
ようになってきます。
そのため、その部位の毛が薄くなって
いたり、皮膚が赤っぽく(ピンクっぽく)
なっていることも多いです。

 

そしてその時には、ほとんどの場合、
1~2cmを超えていることが多いですが、
そこで気が付く飼い主さんが多いです。

 

ただし、その状況でも多くの場合、
その他に症状(元気消失や食欲不振など)
が現れることはほとんどないため気付く
のが遅れてしまうことが多いのです。

 

腫瘍ができても、それが自壊(破裂)
するほど大きくなっていない、また
他臓器に転移することがない限りは、
特に目立った症状は出にくいです。
(腫瘍が大きくなってくると痛みや
違和感はあります)

 

<腫瘍の自壊(破裂)について>

 

腫瘍が大きくなっていくと腫瘍の
表面の皮ふが
足りなくなり、
破裂して(自壊「じかい」と言います)

血や汁が垂れてきます。

 

腫瘍の状態にもよりますが、概ね
大きさが3cmを超える
と破裂すること
が多くなってきます。

自壊した腫瘍↓
WS000001
出展:http://www.andou-vet.com/dictionary/cat8/

自壊が近くなってくると、また自壊
すると猫はその部位をは常に舐めるよう
になります。
もちろん痛みもあります。

 

また、自壊創は普通の傷と違って、
治療をしても治りません。
腫瘍が一旦破裂するとそこは消毒
しても何をしても傷がふさがる

ことはないのです

 

そのため、どんどん悪化していき、
潰瘍化して悪臭を放ちます。
自壊した腫瘍から発せられる匂いは
はっきり言って物凄い臭いです。

 

でも、そのような状態でも
猫はまだまだ元気で食欲があることも
多いです。

 

ですから、この時点で来院される
飼い主の方でもまだ腫瘍と気付かず
何かの傷が化膿しちゃったんだと
思っている方も多いです。

 

しかし、手術で切り取って
しまう以外に
その状態を改善する
ことはできません。

猫の乳がんの自壊!痛みや出血,膿など症状と治療法について!

 

<腫瘍の良性・悪性の違いについて>

 

残念ながら猫の乳腺腫瘍のほとんどは
悪性です。

 

シコリが小さかろうが大きかろうが
高い確率で悪性です。

 

そのため、周辺の乳腺組織にすぐに
転移して
複数個できていることが
多いのです。

 

もし良性の可能性があるとすれば、
小さなシコリが一個だけで、
あまり大きくならず周辺の乳腺に
転移がないような場合です。

 

もちろん確定診断は腫瘍を切除して
病理検査の結果待ちにはなります。
見ただけで判断はできません。

 

特に猫の乳腺腫瘍は悪性度が高いため
良性の可能性が高いと思われた場合
でも手術で切除して病理検査を行う
のが普通です。

 

<乳がんの転移について>

 

乳腺腫瘍が悪性だった場合、
まずは周辺の乳腺に転移して、
乳腺全体に複数個の腫瘍ができます。
(大きさはさまざまですが10個以上
できることも珍しくありません)

 

そして、他の臓器へも転移していきます。

猫の乳がんで他臓器へ見られる転移
で一番多い
のは肺への転移です。

 

転移の状況は、レントゲンや血液検査
などで調べますが、小さな病変はレントゲン
では見つけることができません。

(CTやMRIでは初期の小さな転移病変でも
分かりますが、検査に全身麻酔が必要な
ことと、一般的な病院では設備がないため
積極的に行われることはありません)

 

ですから、レントゲン検査でも
肺に転移の病変が分かる場合には、
すでに末期の状態と言えます。

 

そして、そのような状況では多くの
場合、呼吸の異常や咳などが出ている
ことが多いです。

猫の乳がんが肺に転移!経過や症状と治療、予後について!

 

<治療について>

 

猫の乳がんの場合、基本的には
治療は外科手術による切除が推奨されます。

 

腫瘍部位とその付近の乳腺も含め、
広範囲に切除する方法が一般的です。

 

よほどの高齢や、手術ができない状況
(腎不全や糖尿病など他疾患があり全身麻酔
がかけられない)などがない限りは、切除
をするべきです。

高齢猫の全身麻酔や手術のリスクは?体に与える影響や負担は?

まず、出来ている腫瘍を全部取って
その後に再発予防の治療方法を
選択して
いくのがベストだと思います。

 

猫の乳腺腫瘍のほとんどが悪性です。

放っておくと必ず大きくなり、破裂
(自壊)します。

 

腫瘍が自壊すると猫はもちろんですが
飼い主さんもとても大変になります。
(傷口から血液や浸出液が常に出ている
状態
なので家の中も汚れて大変ですし、
悪臭がひどいです。)

 

それを防ぐためには、まずは腫瘍を
切除することです。

 

ただし、猫の年齢や、腫瘍の状態、
転移の有無、他の疾患の有無や予想される
寿命など総合的に見て、獣医師はいくつか
の治療法を提案してくれます。
また、飼い主さんが手術を望まない
場合などもあります。

 

もし、手術を行わない場合には、
抗がん剤治療や放射線療法などが
検討されますが、猫の乳がんの場合、
切除を行わずに抗がん剤治療だけと
いうのは、あまり効果が期待できません。

 

また、放射線も同様ですし、また
放射線は全身麻酔が必要になること、
設備を整えている病院が非常に少ない
ことなどから、現実的ではありません。

猫や犬の癌に放射線治療が受けられる全国の動物病院まとめ!

ですから、獣医師の考え方や状況にも
よりますが、手術を行わない場合は、
少しでも進行を遅らせる、またQOLの
向上のための対処療法として、
免疫賦活剤インターフェロンなどの
投与となることも多いです。

 

自壊創がある場合には、消毒や塗り薬、
などの処置が必要になります。
(基本的に毎日、飼い主さんが自宅で
行うようになります。)

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<手術法について>

 

手術方法については、
猫の乳腺腫瘍の場合、高い確率で
再発するため、その予防として、

乳腺全部を切除することが多いです。

 

腫瘍の再発予防として外科的な治療で
できることは、転移、再発する乳腺を
すべて取り除いてしまうことです。

 

もちろん、腫瘍の大きさや個数、
場所に
より、獣医師の判断
は変わってきます。

 

一度に全部(両側の乳腺)をとってしまうか
片側ずつ、二度に分けてとるか・・なども
そのときの猫の全身の状態や腫瘍の状態に
よって変わってきます。

 

一度に全部の手術となると時間も
かかりますし、ネコさんの体の負担を
考えるとよく検討する必要があります。

 

いろいろな状況を考えたうえで、
最終判断は飼い主さんがすることです。

 

また、猫の乳がんは、性ホルモンの
影響を受けるため、避妊手術(子宮・卵巣
摘出)を行なっていない猫で多く発症します。

 

ですからもし、避妊手術を行なって
いない場合には、再発予防のためにも
腫瘍の切除と同時に子宮卵巣の摘出
行うのが一般的です。

 

<手術費用について>

 

まずは最初の診察、検査にかかる費用
について

・初診料(診察料・再診料)
500円~3.000円

・レントゲン
3.000~6.000円

・血液検査
5.000円~8.000円

乳腺腫瘍の診断と検査では
このくらいです。

 

場合によっては、早めの治療で
抗腫瘍効果のある注射
などを
打つこともあります。

2.000円~4.000円程度

 

乳腺腫瘍の手術となると、
腫瘍の個数や大きさ、病院に
よってかなり違いが出ると思いますが。

 

手術、麻酔、点滴、入院、処置、
注射
お薬、病理検査
など
退院までのすべてを含めた概算で
書いていきます。

 

・全摘手術(両側の乳腺全部摘出)
の場合
100.000円~250.000円

・片側手術(片側の乳腺全部摘出)
の場合
70.000円~150.000円

・部分切除(腫瘍のある場所だけ)
の場合
30.000円~80.000円

状態によりますが、入院期間は
1~3日
が一般的です。

 

基本的には退院できたら抜糸
までは通院の必要はなく、
おウチで抗生物質の飲み薬
飲ませるくらいです。

 

抜糸が10日~2週間後、
その頃には病理検査の結果も
出ていますので説明を聞いて、
その後の治療方針を決めるようになります。

 

<手術後の治療について>

 

猫の乳腺腫瘍の、手術後の治療
ついてです。

 

手術で腫瘍部分と、乳腺全部を
切除できた
として、その状態で
他の臓器に転移が
認められない場合です。

 

抗がん剤治療は行わず、
抗腫瘍効果のある注射や、体の
免疫機能を強化するような治療を
行う病院が多いです。

 

この治療だと、猫に副作用もなく
体への負担もない状態である程度再発
抑制できるからです。

 

この場合、週に一度くらいの間隔で
注射を打っていき、自宅で免疫力を高める
ようなお薬などを飲ませていく感じです。

 

そして、数ヶ月再発がないよう
なら、注射は
少しお休みして
飲み薬だけ
なんてこともあります。
(状況によります)

<猫の乳がんの抗がん剤について>

 

猫の乳がんに抗がん剤は
あまり効果は期待できないとされています。

 

再発の抑制や、延命効果が期待
されないだけでなく
副作用による
猫の体へのダメージによって、

かえって寿命を縮めてしまうこと
にもなりかねます。

 

このようなことから、抗がん剤を
積極的にすすめる獣医師はあまり
いないと思われますが、選択肢として
説明はあると思われます。

 

最初から手術をしないと決めた場合
などは抗がん剤の選択肢もある
とは
思います。

 

また、今は抗がん剤もさまざまなタイプ
のものが開発されてきていますので、
猫の乳がんにも効果が期待できる薬剤
が今後出てくるのを期待したいですね。

猫の乳がんの抗がん剤治療について!効果や副作用と予後など!

 

<さまざまな代替療法について>

 

上記で挙げた、免疫療法の他、
温熱療法オゾン療法など
さまざまな治療法もあります。

 

今では人間のがん治療もこ
ういったものが増えていますよね。

 

治療のダメージで生活の質を
低下させない
ような治療を選択する
患者さんが多くなってきているようです。

 

猫にも同じことが言えますよね。
苦痛なく元気に生活してほしいです
ものね。
ただ、ペットの医療ではこれらはまだ
実際行う病院は少ないですが。

 

また、動物用のサプリメントも多く
普及してきてますが、その中にも
がんに効果が期待できるようなもの
もあります。

 

効果のほどは薬ではないため、
はっきりとは言えませんが、
体に害がなく少しでも効果が期待
できるのであれば試してみても
いいのかな・・とは思います。

猫の癌にアガリクスの効果とは?抗がん作用は期待できる?

 

<余命について>

 

乳腺腫瘍の大きさによって報告さ
れているデータによると

直径2cm以下 約3年
直径2~3cm 約2年
直径3cm以上 約6ヶ月

っとなっています。

・・があくまで目安です。

 

こんなデータ全然ウソじゃん!
って言えるくらい長生きして
もらいましょう。

 

適切な治療とネコさんの免疫力
さえ上がれば
その先に光は見えてくるはず!

 

ネコさんは病気に負けないカラダを!

飼い主さんは愛猫の病気と闘う
強い精神力を!

 

<まとめ>

 

乳がん治療、乳がんを患ったネコ
さんや飼い主さんを、実際に見てきて・・

 

その経験から私の意見を言わせて
もらうと乳腺腫瘍は発見時、
小さくても大きくても
早めに手術で切除をするべきです。
(もちろん年齢にもよりますし、手術が
可能な体の状態であればです。)

 

そして他の乳腺も最終的にはすべて
切除して、
その後に負担のない
免疫療法などで再発予防。

 

ストレスのかからない生活環境で
元気に、
なるべく長く生きてもらう。

 

これが一番いいと思いますね。
私の愛猫がそうなれば、迷わずそうします。

 

手術はしたくない・・と拒否されて
いた飼い主さんでも腫瘍が自壊すると
そのあまりの大変さにやっぱり手術
してください・・と仰る方が非常に
多いです。
だったらその前に、そんな辛い思いを
させる前に手術していれば猫さんも
楽だったのにと思うことも多いのです。

 

もちろん、すでに高齢で腫瘍の大きく
なるスピードや一般的な余命を考えたとき
には手術が最善の選択とはならない場合も
あります。
ですから、そこはしっかりと獣医師に
相談しましょう。
(個人的には12歳までなら迷わず手術を
選択します、13歳を超えていれば慎重
に考えます。)

 

ネコの乳腺腫瘍で闘病中の方・・
手術を迷って決断ができない方・・
どうしようか悩んで答えが出ない方・・

 

そんな方々に少しでもこの記事が
お役にたてればと思います。

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