猫の病気

猫の輸血の方法や効果、副作用などのリスクや料金について!

近年、動物医療でも治療の一つ
として輸血の必要性が取り上げ
られることが多くなってきました。

 

輸血は人間の医療では珍しいこと
でもなく、極普通に行われて
いますが、動物の場合は色々と
難しいこともあり現在でもまだ
あまり行われていないのが現状です。

 

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<動物医療における輸血治療の現状>

 

動物医療において輸血治療が
積極的に行われない原因として
血液を安定的に確保するために
必要な供血ドナーの確保が難しい
という問題があります。

 

動物医療においては、
人間のように、全国で安全な血液
を供給する献血システムがありません。

 

ですから、輸血治療を行う各病院
が独自に献血ドナーを募集して、
ドナー登録をしてもらい定期献血
を行って血液を確保するようにしています。

 

しかしこれも高度医療の大きな
規模の病院などで、一般の個人
病院ではそこまで行えていない
のが現状です。

 

ですから、供血犬や供血猫の役割を
持つ犬猫を院内で飼育している病院
もあります。

 

ただ、それにしても1~2匹いただけ
では重症患者が続いた場合などは
足りないことになります。

 

また、献血ドナーも条件があり、
どんな犬、猫でもなれるわけでは
ありません。

 

犬と猫では大きさも違いますので
多少条件は変わりますが、こちら
では猫についてです。

*年齢1~8歳
*体重4kg以上
*室内飼育
*予防接種を毎年行っている
*血液の感染症の罹患歴がない
*おとなしく採血ができる温厚な猫

主なものとしては上記のような
感じです。

 

これらの条件に当てはまる猫を
見つけるだけでもなかなか大変
なことです。

 

また、条件内の猫さんがいたと
しても供血猫になるか決めるのは
飼い主さんです。

 

このような事情もあり、なかなか
輸血という治療が一般的になって
いかないのです。

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<猫の血液型と検査法>

 

輸血を受けるにしてもドナーになる
にしても、血液型の検査をしなけれ
ばいけません。

 

犬には9種類の血液型があり、
少し複雑ですが、猫は人間と同じ
ような表現でA型、B型、AB型の
3種類です。

 

最も多いのはA型で日本猫や雑種
などはほぼA型と言われています。
また純血種では、アメショーや
シャム、バーミーズなどもA型が多いです

 

B型が多いのは、ペルシャ、
ヒマラヤン、アビシニアン、
ブリティッシュショートヘアー
などです。

 

AB型は稀でほとんど見られません
がスコティッシュフォールドや
ソマリ、スフィンクス、バーマン
などに少しいるようです。

 

A型の猫は多いので、血液の確保も
比較的できますが、B型やAB型の
場合には、よほど大きな病院で
ないと確保は難しいです。

 

輸血は同型の血液の輸血が
当然ですがAB型は極めて稀なため
緊急時にはA型の血液で代用する
こともあります。

 

ただし、B型においてはA型に
対して強い抗体を持っているため
不可となります。

 

血液型の検査は血液型判定の
簡易キットがありますので、
ほとんどの病院で検査が可能です。

 

0.4mlほどの血液量で5分もあれば
結果が分かります。

 

ただし、血液型が同じでも
それで輸血が可能かと言えば
そうはなりません。

 

血漿中の同種異系抗体を検査する
クロスマッチテスト(交差適合試験)
も行い、より安全性を高める必要
があります。

 

クロスマッチテストは顕微鏡で
見るだけですので、すぐに結果
は分かります。

 

また、一通り内蔵の検査や
ウイルス検査など行っていない
場合には必要になりますので
採血量としては2~3ml程度は
必要になります。

 

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<輸血の量や効果、方法は?>

 

供血猫からの採血量は、
病院によっても多少変わりますが
基本的に猫では、体重1kgあたり
10ml~12mlが最大採血量とされています。

 

5kgの猫であれば50~60ml
いうことになります。

 

採血は、なるべく太い血管から
が望ましいので首の頚静脈から
行うことが多いです。
(状況によっては前肢からのことも)

 

一方、輸血を必要とする猫ですが、
病気や貧血の度合いPCV(HT)の
数値によっても必要な輸血量は
変わってきます。

 

正確な計算法としては、

輸血量(ml)=患者(猫)体重(kg)×
70×(望むPCV値ー現在のPCV)
/ドナー(供血猫)PCV

となります。

 

簡易的には通常のドナーのPCV
(40~42%)であれば体重1kmあたり
2mlの輸血でPCVは1%上昇
とされています。

 

PCVを5%上げたければ、
4kgの猫の場合には、40mlの血液
が必要ということになります。

 

輸血は、最初の30分程度は
慎重に副作用の観察をしながら
試験的にゆっくりのペース
入れていきます。
(1kgあたり0.25ml/1h)

 

その後、副反応が見られないような
場合には、1kgあたり5~10ml/1h
の量で進めていきます。
(病態によって異なります)

 

輸血が必要になった病気や
原因によっても違いますが、
輸血の効果があると、予定量の
輸血の半分を過ぎるころから
少し元気が戻ってくることも
あります。

また、蒼白だった粘膜に赤みが
出てきたりなども見られます。

 

そして順調に輸血が終われば、
貧血による症状が改善されたと
思われる動きや変化などが分かる
こともあります。

 

ただし、すべての猫さんに
このような良い変化が認められる
わけではありません。

<輸血の副反応(副作用)>

 

血液型、クロスマッチで適合を
確認し、さらに輸血前には、
副反応の予防のためにステロイド
や抗ヒスタミン剤などのショック
止めの注射をして準備をします。

 

しかし、それでも副反応
(アナフィラキシーショック)
起こってしまうこともあります。

 

輸血における副作用としては、
血管内で赤血球が溶血するために
起きる反応が多いです。

 

心拍や呼吸が早くなり、急激な
血圧の低下などが起き、顔が
腫れてくるようなこともあります。

 

状態にもよりますが、重篤な副反応
の場合には即、輸血は中止し、
ショック症状の治療を行います。

 

軽度の場合であれば、症状を抑える
治療をしながら、輸血スピードを
落として続けたり、一旦休んで
状態を見ながら再度スタートする
こともあります。

<輸血の考え方と選択について>

 

輸血は、輸血をしないと命に
関わる状態の時に選択される治療法です。

 

*交通事故や外傷によって大量の
出血がある場合。

*大量の出血が予想される手術が
必要な場合

*持続的な出血のある病気を持っている

などの外科的な病気に対する場合。

 

*免疫介在性貧血、白血病、造血
機能不全などによる貧血

*腫瘍や重度の炎症による血小板減少

*凝結因子の欠乏、低タンパク血症

などの内科的病気の場合。

 

猫の場合で輸血という選択が
浮かぶ可能性があるのは、腫瘍や
白血病、慢性腎不全の末期、交通
事故などが多いです。

 

輸血をすることによって
体調が改善され、元になっている
病気が治る、もしくは大幅な延命
が見込めるという状況であれば
輸血という選択はありだと思います。

 

ただし、輸血はほんの一時しのぎ
にしかならない、体の中で新たに
血液を作り出していないような
状態(病気)では、輸血は慎重に
考慮する必要があると思います。

 

輸血の副反応のリスクを考える
輸血を行うことによりさらに
寿命を縮めてしまう可能性もあるのです。

 

また、個体差はありますが
激しい副反応は出なくても、
輸血によって危機から脱し、
状態がすぐに回復するとは
言えないということも頭に入れて
おく必要もあります。

 

輸血については病気や状態にも
よりますし、獣医師の見解も
分かれるところだと思いますが
最終決断を下すのは飼い主さんです。

 

非常に悩むことで、苦しい決断に
なるとは思いますが、どんな結果
になろうとも後悔はしないという
思いを持って決断してほしいな
とは思います。

<輸血の費用>

 

輸血の費用は、病院によって
変わりますが、輸血前の検査なども
含み、猫の場合は初回は平均で
30.000円前後かかると思われます。

 

血液型検査の料金は病院にも
よりますが5.000~6.000円程度
の設定のところが多いようです。

 

輸血を継続していく場合、
血液型の検査などはいらないので
1回に20.000円前後だと思います。

 

ただし、血液のストックがあったり
供血ドナーがいる病院の場合と、
自分でドナーを見つけなければ
いけない場合などではまた状況も
全く変わってきます。

 

知り合いの猫や同居猫をドナーに
と考えた場合には、そのドナー
のすべての検査も必要になる
ため、その費用も考えると倍近く
必要になることもあると思われます。

 

まだまだ、動物医療において
輸血というのは、高度な難しい
治療とも言えます。

 

しかし、今後、輸血の需要と
必要性は確実に増えてきます。

それに伴い、犬や猫でも
血液バンクなどの安全で便利
な献血システムの構築が
望まれるところですね。

 

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